2018 年 6 巻 2 号 p. 75-82
【目的】在宅脊髄損傷者のQOLの向上をめざす看護支援を考察するために在宅看護実践の実態および看護実践と自己評価の関連について明らかにする。
【方法】A県内79訪問看護ステーションの訪問看護師を対象に質問紙調査を行った。
【結果】分析対象は25名、10年以上の経験者が12名(48%)であった。訪問看護師が考える在宅脊髄損傷者の看護支援ニーズと看護実践の比較から、身体ケアは実施していたが家族支援や社会支援のニーズが十分に満たされていない可能性が示された。「問題解決に向けて話し合う」や「介護の方法を提案する」などの看護実践は、訪問看護師の看護実践の達成感と強い関連性が示された。精神的ケアを行うことによって訪問看護師の自己評価が高まり充実感を持つことが明らかになった。
【結論】脊髄損傷患者と家族のQOLの向上に貢献するためには、身体的ケアだけではなく精神的ケアや家族支援、自立に向けた社会的支援が求められており、それらの実践が訪問看護師の達成感などの自己評価を高める傾向がある。