直線走行路内の6つの位置を撰び, 6グループのシロネズミにそれぞれ一個処づつに於て同一の弁別学習を行わしめたところ, 出発点及び目標に最も近い弁別位置に於ける学習が最も速く, その他の中間部に於けるそれ等はこれに比べてより遅く, 特に出発点より240cm (走行路の全長400cm) の位置に於ける学習が最も遅かつた。全体として可成り明瞭な両方向勾配となり, 而もそれは比較的学習の後期に於て現われた。従来の結果と比較して, 出発点から弁別位置にいたるまでの条件変化につき, さらに究明することにより, 両方向勾配に関するより一層明確な分析が得られよう。