日本看護科学会誌
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研究報告
看護管理実践のための自己評価指標の開発
奥 裕美井部 俊子柳井 晴夫石崎 民子上田 文太田 加世小山田 恭子北浦 暁子高畠 有理子
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2010 年 30 巻 2 号 p. 2_32-2_43

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抄録
目的:看護管理者のための実践的指標である「看護管理者のための自己評価指標―日本版看護管理ミニマムデータセット第1版(NMMDS-j ver.1)」を開発し,その信頼性・妥当性を検証することを目的とした.
方法:データ収集は2006年7~10月に行い,全国579病院の看護管理者から得られた1762通の回答をもとに分析を行った(有効回答率43.3%).6つの大項目に含まれる各7項目について主成分分析を行い,さらに各大項目のα信頼性係数を求めた.妥当性についてはMessickの概念を採用し,内容的側面,構造的側面,外的側面からの証拠を収集した.
結果:大項目間の相関係数は0.39~0.71であり,各大項目のα信頼性係数は0.37~0.82であった.成分負荷量の低い質問項目を削除したところ,α信頼性係数は0.4~0.82へ上昇した.妥当性は,上記の3側面から複数の証拠が確保された.
結論:本指標を看護管理実践の指標として利用するため,結果をもとにスケールの見直しを行うとともに,今後も継続的にデータを収集して検討を重ね,より精度を高めていく.
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© 2010 公益社団法人 日本看護科学学会
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