抄録
目的:臨床経験3年以上20歳代の看護職者の自尊感情,抑うつ状態と職業性ストレスとの関連を明らかにする.
方法:熊本県内の病床数100床以上の施設に勤務する臨床経験3年以上20歳代の看護職者996名を対象に,無記名自記式質問紙調査を実施した.
結果:臨床経験3年以上20歳代の看護職者の自尊感情を低下させる職業性ストレスは「患者・家族に対する支援困難」「患者・家族との関係困難」「人命に関わる仕事」「患者の死との直面」であり,抑うつ状態を引き起こすのは「対人関係困難」「質的負荷」「患者・家族との関係困難」であった.「患者・家族との関係困難」は,自尊感情の低下と抑うつ状態に影響していた.自尊感情の低下と抑うつ状態を防ぐのは「同僚・上司の支援」「達成感」「裁量度」であった.さらに,自尊感情の低下と抑うつ状態は,相互に影響することが明らかになった.
結論:臨床経験3年以上20歳代の看護職者の自尊感情の低下と抑うつ状態は,相互に影響していることから,看護職者と患者・家族との関係構築の場面に重点を置き,同僚・上司の支援を充実させ,達成感と裁量度を高めることが重要かつ有効であることが明らかになった.