抄録
目的:レシピエントとは別世帯を営むきょうだいの生体肝ドナーに焦点を当て,肝臓を提供しようと決意するまでの意思決定プロセスと,それに影響する要因を明らかにすることである.
方法:ドナー5名に半構成的面接を実施し,質的帰納的に分析した.
結果:提供の決意に至るプロセスには【きょうだいとの関係性】が影響し,【助けなければいけない】思いと,提供することでの【健康な自分が傷つけられる不安や恐怖】との葛藤が生じていた.【提供に納得がいくよう意味づけをする】ことは【助けなければいけない】という思いを強化し,【配偶者・家族の理解と支え】が【健康な自分が傷つけられる不安や恐怖】を支えていたことが示され,最終的には生体ドナーは【条件的に自分しかいないと決意】していた.
結論:別世帯を営むきょうだいのドナーに対して慎重な意思決定支援と,配偶者や家族への関わりも含めた家族看護の必要性が示唆された.