日本看護科学会誌
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原著
炎症性腸疾患患者の主観的セクシュアルウェルビーイングと属性別にみた特徴
―テキストマイニングによる自由回答の分析―
三木 佳子前川 厚子法橋 尚宏
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2018 年 38 巻 p. 46-55

詳細
Abstract

目的:炎症性腸疾患(IBD)患者の主観的セクシュアルウェルビーイング(SSWB)の構成と特徴を明らかにすることを目的とした.

方法:自記式質問紙調査を行い,性的に幸福で満足できる状態に対する88名の自由回答をテキストマイニングで分析し,係り受けのカテゴリ化,頻度分析と特徴分析を行った.

結果:SSWBは7カテゴリで構成されていた.【精神的安定】と【身体的健康】はIBDに特有なSSWBであった.男性は【性的欲求の満足】,女性は【相互の思いやり】,20~39歳は【精神的安定】,40~59歳の男性は【性的満足の欲求】が特徴的にみられた.主観的体調や主観的関係がよい男性は【性的欲求の満足】,クローン病やストーマがある女性は【スキンシップの充実】が特徴的であった.

結論:SSWBの構成と特徴は,IBDの症状の影響を受けていた.これらの結果は,話題の導入,当事者のSSWBを反映した支援目標の設定,到達度の評価に活用できる.

Ⅰ. 緒言

炎症性腸疾患(inflammatory bowel disease,以下IBD)は,特発性の潰瘍性大腸炎(ulcerative colitis,以下UC)とクローン病(Crohn’s disease,以下CD)の他に,多くの疾患を含む広義の炎症性疾患である.狭義には,UCとCDを合わせてIBDとよび(前本ら,2016),未だ原因が不明の慢性疾患であり,指定難病でもある.2014年のUCは17万人,CDは4万人を超え,2000年に比べて2倍以上に増えている(角田,2016).下痢や腹痛などの症状が再燃と寛解を繰り返すため,栄養障害・体重減少・貧血などの合併症があり,日常生活に及ぼす影響が大きく,生涯にわたって薬物・栄養などの治療を要する.

IBDの発症は思春期に多く,恋愛,結婚などの人生の節目に増悪することが多い.ライフイベントが発症や症状出現の引き金になることが多く,性的対象者との人間関係や男女交際の妨げになっている(大谷,2015佐藤ら,2012).IBD患者は,病気への偏見やハンディキャップを感じ,下痢症状が人との付き合いに関連があり,結婚の妨げになっており(吉田,2003),男性にも女性にも性機能障害が生じる(Marín et al., 2013Mantzouranis et al., 2015).セクシュアリティには,性行為や性機能のみならず,性的パートナーとの日常の相互作用も含まれる.日常の関係の悪化が発症の引き金になったり,下痢症状を増悪させたり,うつ症状を引き起こすこともある(大谷,2015).このように,IBD患者は,セクシュアルウェルビーイングを実現しにくい状態にある.

第17回世界性科学会会議では,若者を含めたすべての人々が生涯をとおして性の健康に関する情報とサービスを受けられる状況でなければならず,性の喜びや満足は幸福(ウェルビーイング)に不可欠な要素であると宣言された(大川,2006).また,セクシュアリティは,患者個人の健康のみならず,家族機能に影響する家族の問題でもある(法橋・本田,2014).セクシュアリティが適切に機能することが,家族のウェルビーイングにつながる(三木ら,2013).したがって,セクシュアリティの問題は,青年期から老年期までの全年齢層のIBD患者とその家族にかかわる問題であり,保健医療職者がサポートする問題である.

どのような性のあり方を望んでいるかは,個人の価値観や夫婦の関係などによって異なるであろう.ウェルビーイングは人々の究極の目的であり,主観的な経験である.性的にウェルビーイングで満足できることを人々が望んでいることに異論を唱える人は少ないであろう.当事者がどのような時にウェルビーイングを感じているのかという主観的ウェルビーイングを把握し,当事者の捉え方に応じた具体的な支援を展開することは,心理的サポートの基本である(Diener, 2000).性に関する悩みをもつ患者の心理的サポートを役割とする保健医療職者は,患者自身が望む状態,すなわち主観的セクシュアルウェルビーイング(subjective sexual well-being,以下SSWB)を理解し,支援目標を決定する必要がある.

SSWBに関する研究を概観すると,女性のSSWBの指標を膣湿潤度とする報告(Rosen et al., 2010)など,生物医学的視点に基づいているものが目立つ.性的態度や性的欲求に焦点がある報告もある(DeLamater et al., 2008).また,SSWBとは,性行為を主軸とした4側面,すなわち,性的な肉体的満足度,性的な感情的満足度,性機能の満足度,性行為の重要性であることが指摘されている(Laumann et al., 2006).セクシュアリティの捉え方は文化的土壌により異なり,欧米では性行為を軸においているが,わが国では性行為のみならず,個人の特性や日常生活を包含している.保健医療領域では,臨地現場で活用の可能性が高いセクシュアリティの定義として,“個人の性的特性と性的対象者との相互作用”が提案されており,性的対象者との日常の相互作用があり,わが国ではスキンシップのような心理社会的側面が含められている(Miki et al., 2016).

わが国の保健医療領域において,IBD患者に限らず当事者がセクシュアルウェルビーイングをどのように捉えているかという研究はみあたらない.近年,看護は,問題解決思考から課題達成思考への変化が求められており,その人らしさやその人が好む状態を支援目標とすることが望まれている.IBD患者自身がどのように捉えているか,何を望んでいるのか,どのようになりたいのかを把握し,課題達成に向けた支援を実現するために,IBD患者のSSWBとその属性別にみた特徴を明らかにする必要があると考える.

Ⅱ. 研究目的

本研究の目的は,IBD患者自身が捉えているSSWBを明らかにすること,患者の属性(性別,年齢,UCかCDの区別,ストーマの有無,主観的体調,性的対象者との主観的関係)別にみたSSWBの特徴を明らかにすることである.この結果は,IBD患者が望む,個別性のある支援目標の設定に活用できると考える.

Ⅲ. 研究方法

1. 研究デザイン

質的データである自由回答の内容に対して,テキストマイニングで量的統計的分析を行う変換型ミックスデザインとした.当事者であるIBD患者が捉える主観的な内容を表現した質的データを明らかにするとともに,IBD患者の属性による特徴を量的に分析するためにこの研究デザインを採用した.

2. 用語の操作的定義

回答者が理解しやすい平易な表現を検討し,SSWBは“当事者が捉える性的に幸福で満足できる状態”と操作的に定義した.

3. 調査方法

IBD患者が所属する全国の自助団体34カ所と通院する病院41カ所の代表者に目的,方法,対象者を文書で説明し,無記名の自記式質問紙の配布協力を依頼した.対象者の包含基準はIBDの診断を受けている患者,除外基準は20歳未満もしくは80歳以上の患者とした.協力の承諾が得られた自助団体15カ所,病院14カ所において,2013年9月から2015年2月に調査を実施した.

自助団体所属のIBD患者に対しては事務局から郵送,病院の通院患者に対しては病院スタッフから手渡しによって,質問紙を対象者に配布した.対象者の選定は,配布協力者が対象者の包含基準と除外基準を満たすことを把握できている範囲で行ってもらった.また,質問紙では,対象者の包含基準と除外基準を説明した.研究協力に同意する場合は,対象者から研究者宛てに質問紙を直接郵送し,返送をもって同意とみなした.

4. 調査項目

IBD患者の属性として,性別,年齢,疾患名,ストーマの有無,主観的体調,性的対象者との主観的関係について尋ねた.疾患は“UC”と“CD”からの選択,主観的体調は“体調が良い”“どちらかといえば良い”“どちらかといえば悪い”“悪い”からの選択,性的対象者との主観的関係は“良い”“どちらかといえば良い”“どちらかといえば悪い”“悪い”からの選択とした.これらに加えて,「あなたにとって性的に幸福で満足できる状態とはどのようなことですか?」の問いに対する自由回答で構成した.

5. データ分析方法

Text Mining Studio(以下TMS)のバージョン6.0(NTTデータ数理システム)を使用し,グラウンデッドなテキストマイニング・アプローチ法を参考にしてデータを分析した(稲葉・抱井,2011).分析の厳密性を確保するために,すべての分析は3名の研究者で同時に行い,全員の合意が得られるまで検討を重ねた.

1) テキストの読み込みと分析前処理

自由回答の記述をパソコン上のテキストデータにし,これを精読して明らかな誤字脱字を修正した.その後,単語頻度解析を行い,問いへの回答として意味がある単語を確認した.テキストマイニングの言語を最小限単位に分ける言語処理である形態素解析(分かち書き)を実施し,テキストマイニングの分析前処理を行った.

2) 係り受け解析によるコード化

係り受けとは,係り元単語と係り先単語という2つの単語の組み合わせのことである.ひとつの単語だけでは意味が不明瞭な場合があるが,係る単語と受ける単語を組み合わせることで意味が明らかになる.例えば,“心”という単語は,“心(係り元単語)+満たす(係り先単語)”となると明確な意味が付加される.この係り受けは,内容分析における焦点化コードに相当する(樋口,2004).効率的な係り受けの収集には,TMSの設定が重要である(小林ら,2003).係り受けの品詞は,a)係り元単語を形容詞・副詞,係り先単語を一般名詞・動詞に設定,b)係り元単語を一般名詞・動詞,係り先単語を形容詞・副詞に設定,c)係り元単語と係先単語を形容詞・副詞・一般名詞・動詞に設定という3通りで実施した.単語の重複があっても1回とカウントする設定を行い,各回答者のテキストデータ内で同じ単語が2回以上出現しても回答者の頻度が1回となるようにした.頻度が高い上位200の係り受けが表示される設定とし,表示された係り受けから意味がある係り受けをコードとして採用した.

3) グルーピングとカテゴリ化

係り受けの類似性と相違性を検討してグルーピングを実施し,グループ名をつけた.意味が不明瞭な係り受けは,原文参照機能を用いて原文の文脈を確認した.文脈から意味が異なると考えた係り受けは不採用とした.係り受けの文脈確認とグループ名の検討を繰り返し行い,グルーピングが終結できた時点でグループ名をカテゴリ化した.

4) 属性ごとのカテゴリの頻度分析と特徴語分析

頻度分析では,属性ごとに出現するカテゴリの頻度を算出し,属性によるカテゴリの頻度の差を比較して検討した.また,特徴語分析では,その特徴の強さを示す指標値として補完類似度がTMSに内蔵されている.特徴的なカテゴリの抽出は,Fisherの直接確率法による補完類似度を指標値として行った.補完類似度は,全体の平均頻度に比較してどの程度の割合にあるかを表し,Fisherの直接確率法はデータが少数であったり,偏りがあったりしても計算が可能である.算出された指標値は,0から1の範囲をとり,属性間の差が大きいと指標値が大きくなり,属性の特徴が抽出できる(服部,2010).

6. 倫理的配慮

本研究は,香川県立保健医療大学研究等倫理委員会の承認を得た後に実施した(承認番号143).研究協力は自由意思であること,研究への参加は拒否できること,拒否しても不利益を被ることはないこと,個人情報の保護などについて,対象者に文書で説明した.無記名の質問紙を研究者に直接郵送することで,研究協力者と研究者が回答者を特定できないようにした.

Ⅳ. 結果

1. 回答者の属性

質問紙は964名に配布し,208名(回収率は21.6%)の返送があり,そのうち95名に自由回答への記述があった.性別と年齢の両方に記入漏れがあった3名,自由回答への記述が“わかりません”“考えたことがない”などのように内容がない4名を除き,88名の質問紙を有効回答として分析に供した.

性別でみると,男性が31名,女性が57名であった.平均年齢は46.7歳(SD = 11.0)であり,年齢層は40歳代が最も多く,正規分布を示した.IBDの疾患名は,UCが54名,CDが33名であった.ストーマの有無は,ありが33名,なしが54名,無回答が1名であった.なお,分析非対象者120名と分析対象者88名間の属性(性別,年齢,UCかCDの区別,ストーマの有無,主観的体調,性的対象者との主観的関係)は,いずれにも有意差は認められなかった.

2. テキストマイニングによる分析結果

1) IBD患者のSSWBのカテゴリ

グルーピングにより生成した7カテゴリとその回答者数,採用した係り受けを表1に示した.以下では,カテゴリは【 】の中に示した.患者の属性別にみたカテゴリの頻度を表2に示した.さらに,補完類似度の指標値が.8以上の項目は,アスタリスクで示した.

表1 炎症性腸疾患患者の主観的セクシュアルウェルビーイングのカテゴリと係り受け
カテゴリ 性的欲求の満足 頻度 相互の思いやり 頻度 精神的安定 頻度 スキンシップの充実 頻度 身体的健康 頻度 良好なコミュニケーション 頻度 共に過ごすこと 頻度
回答者数 26 22 19 18 13 11 10
係り受け 行為→進める 2 お互い→思いやる 2 心→満たす 3 スキンシップ→大切 4 7 kg→痩せる 1 コミュニケーション→とる 1 パートナー→一緒 3
ED→回復 1 お互い→尊重 2 お互い→解放+できる 1 スキンシップ→良い 3 ガリガリ→自分 1 コミュニケーション→とれる 1 一緒→いる 3
ED→治療+できる 1 病気→理解 2 かなり→コンプレックス 1 キス→肩 2 ストーマ→付ける 1 しっかり→話し合う 1 一緒→いる+できる 1
sex→パワー+ない 1 理解→いたわってくれる 2 ホッと→安心 1 スキンシップ→満足 2 ストーマ袋→マイナス 1 メール→電話 1 一緒→過ごす+できる 1
sex→全く+ない 1 お互い→想い合う 1 安らか→気持ち 1 ハグ→キス 2 トイレ→かけ込む 1 意見→近い 1 過ごす+できる→幸福 1
sex→欲求 1 お互い→大事 1 安らぐ+できる→気持ち 1 軽い→キス 2 悪化+ない→心配 1 意見→言い合う+できる 1 過ごす+できる→状態 1
うまい→性行為+できる 1 ストーマ→受け入れる 1 安心→落ちつく 1 肩→抱く 2 下痢→気になる 1 意思疎通→図る 1 過ごす+できる→満足 1
お互い→楽しむ+できる 1 パートナー→理解 1 気持ち→よりそう+できる 1 手→つなぐ 2 健康→状態 1 価値観→納得 1 環境→存在+できる 1
お互い→求め合う 1 気→かける 1 気持ち→感じる 1 抱く→安心+できる 2 自分→病気 1 会話→考える 1 興味と趣味→もつ 1
お互い→求め合う+できる 1 気づかい→感じる 1 気持ち→満足 1 キス→スキンシップ 1 手術→傷跡 1 会話→大事 1 空間→いる 1
ペニス→立つ 1 興味→持ってくれる 1 結びつき→深い 1 スキンシップ→愛情表現 1 食事制限→多い 1 言い合う+できる→環境 1 時間→過ごす+できる 1
マスターベーション→我慢 1 思いやり→一番 1 幸福感→ひたる 1 スキンシップ→重要 1 身体的→健康 1 言葉→愛し合う+したい 1 時間→大事 1
マスターベーション→満足 1 思いやる→気もち 1 幸福感→感じる 1 スキンシップ→暮らす+できる 1 体調→良い 1 言葉→愛情表現 1 時間→満足+できる 1
気持ち→盛り上がる+できる 1 自分→いたわってくれる 1 持つ+できる→精神的安定 1 つなぐ→ハグ 1 糖尿病→患う 1 電話→かける 1 人生→長い 1
求め合う+できる→環境 1 心→結びつき 1 女性らしい→服 1 肩→もむ 1 乳がんと甲状腺がん→なくなる 1 満足→会話 1 存在+できる→思う 1
軽い→ED 1 世話→やく 1 笑顔→つながる 1 手→握る 1 病気→考える+ない 1 話し合い→足りる+ない 1 男性→一緒 1
行為→集中+できない 1 想い合う→必要 1 心→安らぐ+できる 1 身体的接触→満足+できる 1 便もれ→外す+ない 1 話し合う→存在+できる 1 長い→時間 1
行為中→もれる+ない 1 相手→あわせる 1 精神的→つながり 1 生活→スキンシップ 1 便もれ→心配+ない 1 同じよう→興味と趣味 1
集中+できない→要因 1 相手→いたわってくれる 1 仲→良い 1 日常生活→ハグ 1 未だ→便もれ 1 傍→いる 1
性→接触 1 相手→かける 1 不安→気持ち 1 肌→感じる 1 裸→思える+ない 1 旅行→行く 1
性ぐせ→理解 1 相手→喜ぶ 1 平穏→満足 1
性機能→働く 1 相手→考える+できる 1 落ちつく→精神状態 1
性交渉→大事 1 相手→思いやる 1
性行為→感じる 1 相手→理解 1
性行為→幸福 1 尊重→暮らす+できる 1
性行為→必要 1 体調→考慮 1
性行為→満足+できる 1 大事→気持ち 1
性行為+できる→満足 1 偏見→もつ+ない 1
性生活→重要 1 立場→立つ 1
性的→興奮+ない 1 立場→嬉しい 1
性的→満足 1 立場→考える 1
性的欲求→満たす+できる 1
男女→関係 1
夫婦生活→維持 1
本音→欲求 1
欲求→応じる 1
頻度の合計 37 35 24 32 20 14 24

n = 88.記号“+”は,その後に可能,要望,否定の意味を示す.記号“→”の前に係り元単語,後に係り先単語を示す.

表2 炎症性腸疾患患者の属性別にみたカテゴリの頻度と特徴的なカテゴリ
属性 n % 属性別にみたカテゴリの頻度
性的欲求の満足 相互の思いやり 精神的安定 スキンシップの充実 身体的健康 良好なコミュニケーション 共に過ごすこと 合計
男性 31 35.2 11** 2 3 3 3 3 4 29
女性 57 64.8 15 20** 16 15 10 8 6 90
合計 88 100.0 26 22 19 18 13 11 10 119
20~39歳 25 28.4 6 8 8* 5 3 3 4 37
40~59歳 53 60.2 18 13 11 13 8 6 5 74
60~79歳 10 11.4 2 1 0 0 2 2* 1 8
合計 88 100.0 26 22 19 18 13 11 10 119
20~39歳,男性 7 8.0 2 1 2 1 1 0 2* 9
40~59歳,男性 17 19.3 8** 1 1 2 0 2 1 15
60~79歳,男性 7 8.0 1 0 0 0 2** 1 1 5
20~39歳,女性 18 20.5 4 7 6 4 2 3 2 28
40~59歳,女性 36 40.9 10 12 10 11 8 4 4 59
60~79歳,女性 3 3.4 1 1 0 0 0 1 0 3
合計 88 100.1 26 22 19 18 13 11 10 119
UC 54 61.4 14 16** 12 9 9 6 5 71
CD 33 37.5 12 6 7 9 4 4 5 47
無回答 1 1.1 0 0 0 0 0 1 0 1
合計 88 100.0 26 22 19 18 13 11 10 119
UC,男性 17 19.3 6** 1 0 1 2 2 1 13
CD,男性 14 15.9 5 1 3 2 1 1 3* 16
UC,女性 37 42.0 8 15** 12* 8 7 4 4 58
CD,女性 19 21.6 7 5 4 7* 3 3 2 31
無回答 1 1.1 0 0 0 0 0 1 0 1
合計 88 99.9 26 22 19 18 13 11 10 119
ストーマあり 33 37.5 10 10 9 11* 5 7* 3 55
ストーマなし 54 61.4 16 12 10 7 8 3 7 63
無回答 1 1.1 0 0 0 0 0 1 0 1
合計 88 100.0 26 22 19 18 13 11 10 119
ストーマあり,男性 8 9.1 3 1 2 1 0 2 1 10
ストーマなし,男性 23 26.1 8** 1 1 2 3 1 3* 19
ストーマあり,女性 25 28.4 7 9 7 10** 5 5 2 45
ストーマなし,女性 31 35.2 8 11* 9 5 5 2 4 44
無回答 1 1.1 0 0 0 0 0 1 0 1
合計 88 99.9 26 22 19 18 13 11 10 119
主観的体調良い 66 75.0 21 16 17 17* 9 9 9 98
主観的体調悪い 21 23.9 5 6* 2 1 4* 1 1 20
無回答 1 1.1 0 0 0 0 0 1 0 1
合計 88 100.0 26 22 19 18 13 11 10 119
主観的体調良い,男性 24 27.3 10** 1 3 3 3 2 3 25
主観的体調悪い,男性 7 8.0 1 1 0 0 0 1 1 4
主観的体調良い,女性 42 47.7 11 15 14** 14** 6 7 6 73
主観的体調悪い,女性 14 15.9 4 5* 2 1 4** 0 0 16
無回答 1 1.1 0 0 0 0 0 1 0 1
合計 88 100.0 26 22 19 18 13 11 10 119
主観的関係良い 76 86.4 22 20 19* 18 12 10 9 110
主観的関係悪い 9 10.2 3* 2 0 0 1 0 1 7
無回答 3 3.4 1 0 0 0 0 1 0 2
合計 88 100.0 26 22 19 18 13 11 10 119
主観的関係良い,男性 27 30.7 9** 2 3 3 2 3 4* 26
主観的関係悪い,男性 3 3.4 1 0 0 0 1 0 0 2
主観的関係良い,女性 49 55.7 13 18* 16* 15* 10 7 5 84
主観的関係悪い,女性 6 6.8 2 2 0 0 0 0 1 5
無回答 3 3.4 1 0 0 0 0 1 0 1
合計 88 100.0 26 22 19 18 13 11 10 119

n = 88.**:.9以上,*:.8以上.9未満(Fisher直接係数による補完類似度の指標値).丸めのために総計が100%にならないことがある.

性別にみた特徴は,男性では【性的欲求の満足】の指標値と頻度の両方が高く,これに集中していた.一方,女性では【相互の思いやり】の指標値と頻度の両方が高かったが,【精神的安定】【性的欲求の満足】【スキンシップの充実】にも分散しており,女性のSSWBの捉え方が多様であった.このように,SSWBの特徴は,男女間に差がみられた.

年齢別にみた特徴は,全体では,20~39歳は【精神的安定】,60~79歳は【良好なコミュニケーション】の指標値が高かった.40~59歳は分散しており,高い指標値を示すカテゴリはなかった.男女別にみると,男性では,40~59歳は【性的欲求の満足】,60~79歳は【身体的健康】の指標値が高かったが,女性では,年齢層別には顕著な特徴はみられなかった.

疾患別にみた特徴は,全体では,UCは【相互の思いやり】の指標値が高かった.さらに,男女別にみると,UCの男性は【性的欲求の満足】の指標値が高く,CDの男性は【共に過ごすこと】の指標値が高いという相違があった.また,UCの女性は【相互の思いやり】の指標値が高く,CDの女性は【スキンシップの充実】の指標値が高かった.

ストーマの有無別にみた特徴は,全体では,ストーマありは【スキンシップの充実】【良好なコミュニケーション】の指標値が高かった.男女別にみると,ストーマなしの男性は【性的欲求の満足】の指標値が最も高かった.ストーマありの女性は【スキンシップの充実】の指標値が高く,ストーマなしの女性は【相互の思いやり】の指標値が高かった.

主観的体調別にみた特徴は,体調が良い男性は【性的欲求の満足】の指標値が高く,体調が良い女性は【精神的安定】【スキンシップの充実】の指標値が高かった.体調が悪い女性は【身体的健康】の指標値が高かった.

性的対象者との主観的関係別にみた特徴は,関係が良い男性は【性的欲求の満足】の指標値が最も高く,その次は【共に過ごすこと】の指標値が高かった.関係が良い女性は【相互の思いやり】【精神的安定】【スキンシップの充実】の指標値が高く,ばらつきがあった.

Ⅴ. 考察

1. IBD患者が捉えるSSWB

IBD患者が捉えるSSWBは,性行為に限局した【性的欲求の満足】のみならず,【スキンシップの充実】があげられ,【相互の思いやり】【良好なコミュニケーション】のように性的対象者との日常の態度を含む関係を意味する内容が含まれていた.さらに,【精神的安定】のように心理状態を表す内容,【身体的健康】のように病状や体調を示すカテゴリもあり,IBD患者が捉えるSSWBには多様な意味が含まれていた.

【スキンシップの充実】のスキンシップは,もともとはアメリカの育児書がわが国に紹介されたときに紹介された和製英語である(田中,1997).わが国で独自に開発されたセクシュアリティ満足度指標にはスキンシップが構成因子に含まれているが,欧米では含まれていない.これは,日本人がスキンシップと捉えるハグやキスなどは,欧米では日常的なあいさつであるためと考えられている(Miki et al., 2016).性行為を目的とした親密性ではなく,親しみを意味する肌と肌の触れあいという日本人特有のSSWBが抽出されたと考える.

【精神的安定】と【身体的健康】は,他のカテゴリとは次元が異なるように考える.性を性行為と捉える傾向の考えを前提にするならば,精神的な内容はSSWBの構成要素には含まれないだろう.思春期に発症し,恋愛や結婚に障壁を抱えていたIBD患者にとって,性的対象者との安定した関係への願いが【精神的安定】をSSWBと捉えることになったと考えられる.また,【身体的健康】は,IBDでは症状の改善を目的とした治療が行われるが,治療が順調に進まず,再燃,重症化,難治化を生じることがある(前本ら,2016).再燃,重症化,難治化という体調が変化する状態にあるIBD患者にとって良い状態とは,消化管症状がなく,ストーマがある患者ではストーマ袋から便もれがないこと,すなわち,【身体的健康】であり,これをSSWBと捉えるようになるのであろう.したがって,【精神的安定】と【身体的健康】は,思春期に発症し,症状が再燃・寛解を繰り返すIBD患者特有のSSWBと考える.

質問紙調査では網羅的で完全な選択肢を提示することが難しい(樋口,2004)が,自由回答は個人や集団の新たな知見を抽出し,有効で活用可能な情報を抽出できる.自由回答の内容は,個人が日頃から感じていることが顕著に表れる(上野,2008).本研究では質的データを分析することで,日頃からIBD患者が重視しているSSWBを抽出でき,新たな知見を得ることができたと考える.

2. IBD患者の属性別にみたSSWBの特徴

1) 性別にみたSSWBの特徴

男性では,【性的欲求の満足】の指標値が最も高かった.性欲を刺激するホルモンが女性の10倍ある男性は,女性に比べてはるかに性的欲求が強い(Brizendine,2007).また,男性は“性は生なり”の性を性交と捉え,勃起障害が生じるとバイアグラで生き返ろうとするように,男性にとって性行為は生きる証でもある(堀口,2005).性行為ができなくなるということは,男性にとって性的アイデンティが揺らぐ事件ともいえ,【性的欲求の満足】が特徴としてあげられたと考える.ただし,男性では,【共に過ごすこと】【良好なコミュニケーション】などの別のカテゴリに属する回答もみられ,性的対象者との関係に視点がある男性は皆無ではないが少数派ということであろう.

一方,女性は,SSWBをパートナーとの関係やコミュニケーションなどを含んで広く捉えていた.IBDの女性は,腸の炎症のために性交痛や骨盤痛が生じ,性行為を苦痛に思っていることが多く(Christensen, 2013),わが国の女性は,性交痛があっても性的対象者に訴えない傾向がある(菅ら,2009).痛みを辛抱して性行為を行う女性にとっては,【性的欲求の満足】よりも【相互の思いやり】を求めるのは自然なことであろう.また,女性は自分の性的満足は権利として求めるべきではないというタブーに染められており,多くの女性は性的な権利を主張することより男性に嫌われることを心配している(Berman & Berman, 2001/2004).したがって,SSWBとなると性的欲求が満たされるというより,性的対象者との関係への視点が強いのかもしれない.ただし,女性が【性的欲求の満足】をSSWBと捉えている頻度は,【相互の思いやり】【精神的安定】に次いであり,【性的欲求の満足】を重んじる女性も少なからずいることを見逃してはならない.

IBDの重篤度にはエストラジオールが関与し,IBDの発症や進行には性差があると考えられている(Bábíčková et al., 2015).また,長期ステロイドの影響が性的行動に影響すると考えられるが,これに関しては明確な所見はみあたらない(Bábíčková et al., 2015).したがって,SSWBに対するIBD患者特有の性差は明らかではなく,一般的な男女と同様の特徴が表れていると考える.

2) 年齢別にみたSSWBの特徴

20~39歳の年齢の患者は,家族の成長・発達区分(法橋・山下,2010)の観点でみると,主に家族形成期に含まれる.家族形成期は生物学的に子孫繁栄を望む時期であり,【性的欲求の満足】が望まれると予測されるが,本研究の結果では,20~39歳で【精神的安定】,40~59歳で【性的欲求の満足】,60~79歳で【身体的健康】の指標値が高く,特徴にあがった.IBD患者は,思春期に発症し,成人期初期は病気による社会の偏見を感じ,人とのつきあいに消極的になっており,性的対象者に病気を告げることができず,恋愛や結婚に結び付きにくい(吉田,2003).このような辛い体験や恋愛・結婚への障害を乗り越えてパートナーを得ることが健常者とは異なる点であり,20~39歳の年齢の患者のSSWBが【精神的安定】になるのではないかと考える.

3) 疾患別,ストーマの有無別にみたSSWBの特徴

疾患別にみると,UCが男性の特徴である【性的欲求の満足】,女性の特徴である【相互の思いやり】と一致していた.これに対し,CDの男性は【共に過ごすこと】,女性は【スキンシップの充実】に特徴があり,UCとは異なる特徴があった.CDは病変範囲が口から肛門までのあらゆる部位に起こり,症状は病変範囲と重症度に左右される(前本ら,2016)ので,症状の個人差が大きいことが性別の特徴と相違を生んだと考える.

ストーマのない男性は,【性的欲求の満足】の指標値が最も高く,次いで【共に過ごすこと】が高かった.ストーマのある男性は,高い指標値を示すカテゴリがなかった.ストーマ造設術による性器や性器周辺が器質的な変化に伴い,男性では勃起障害などの性機能障害が出現する(高波・三木,2016).喪失した性機能が必要となる【性的欲求の満足】を求める患者と,【性的欲求の満足】を求めず【精神的安定】【良好なコミュニケーション】を新たなSSBWと捉える患者に二分されると考えられた.一方,ストーマのある女性において【スキンシップの充実】の指標値が高かった.IBD患者は,ストーマ造設術を受けるとボディ・イメージが100%変調する(Jedel et al., 2015).ストーマを造設したことで変化した女性としての自己概念を,肌を触れ合うことにより取り戻したい気持ちから,【スキンシップの充実】を求めているのではないかと考える.

4) 主観的体調,性的対象者との主観的関係別にみたSSWBの特徴

女性は男性に比べて,見かけを重視するため身体的不満足を感じる割合が高い(安保ら,2012).体調が悪いと健康美が感じられず性的魅力を失ったと思うようになるため,体調が悪いと自覚している女性は,【身体的健康】を重視する傾向になると考える.また,男性の性欲は,ホルモンの影響を強く受けるのに対して,女性の性欲を高めるホルモンが男性に比べはるかに少なく,人間関係をスムーズに進めようとする通称絆ホルモンの支配を受ける(Wallen, 2001).したがって,体調が良い男性は【性的欲求の満足】,体調が良い女性は【精神的安定】【スキンシップの充実】をSSWBと捉えると考える.

男性は関係が良いと女性の受け入れが良くなるため,【性的欲求の満足】をSSWBと思うようになるのであろう.関係を重視する女性は,女性にとって絆と感じられるものが【相互の思いやり】【精神的安定】【スキンシップの充実】であり,女性によっても絆と感じるものが異なるため,複数のカテゴリに分散したと考える.

5) SSWBの実践への活用

看護職者が性相談を実践するときは,患者の性的ニーズに敏感になり,個々の特徴を踏まえて援助する役割がある(茅島,2005).IBD患者のSSWBは,健康な人々と同様に男女差はあるが多様であり,年代の特徴は疾患の影響を受けて健康な人々とは異なる特徴があった.この特徴を前提にしての性相談は,独善的になることを防ぐことができるだろう.また,看護職者は,性に関することを患者との話題にすることは難しいと感じている(O’Connor et al., 2013)が,SSWBについて尋ねることで性相談の話題を導入しやすくなると考える.さらに,本研究で得られたSSWBから支援目標を設定することで,患者と看護職者は共有の目標をもつことができ,達成度を確認する指標としても活用できると考える.

Ⅵ. 研究の限界と今後の課題

わが国の患者数をみるとUCはCDの4倍以上の割合で(角田,2016),男女比をみるとUCはほぼ同数であるが,CDは男性が女性の2倍である(小林・日比,2009).しかし,本研究の分析対象者は,これらの割合や比とは異なるため,母集団を代表していない可能性が否めない.SSWBについて考えたことがない患者や自由回答に記述しない消極的な患者の意見は反映されておらず,分析対象となった回答数も少ない.性的というと性行為として考える社会的な風潮に惑わされて,性行為以外の選択肢について表現することができなかったことも推測できる.今後は,本研究で抽出されたカテゴリから選択式回答による質問紙調査をIBD患者に実施し,より多いデータから属性によるSSWBの相違点を検証することが望まれる.

謝辞:本研究において,貴重なご意見を記述してくださった回答者の方々,研究の趣旨をご理解いただき,ご協力してくださった自助団体と病院の方々に深く感謝いたします.本研究は,JSPS科研費JP26463390の助成を受けたものである.

利益相反:本研究における利益相反は存在しない.

著者資格:YMは,研究の着想からデザイン,データ入手と作成,統計解析,分析解釈,原稿作成まで,研究全体に貢献した.AMは,研究デザイン,分析解釈に貢献した.NHは,研究の着想からデザイン,分析解釈,原稿作成に貢献した.すべての著者は最終原稿を読み,承諾した.

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