日本看護科学会誌
Online ISSN : 2185-8888
Print ISSN : 0287-5330
ISSN-L : 0287-5330
原著
卒後1~3年の看護師が語る手術看護の経験
福田 早織中村 惠子
著者情報
キーワード: 手術看護, 経験, ナラティヴ
ジャーナル オープンアクセス HTML

2019 年 39 巻 p. 59-67

詳細
Abstract

目的:卒後1~3年の看護師の手術看護の経験を可視化する.

方法:対象者7名に半構造化面接を行い,リースマンのナラティヴ分析を用いて分析した.

結果:対象者7名が語る手術看護の経験は,【患者の辛さや不安な思いを気遣う関わり】【患者の思いの理解と信頼関係が大事だという気付き】【患者の立場に立って気付く倫理的配慮の必要性】【受け持ち看護師である自覚】【器械出しが出来ないやりきれなさと患者を救う看護だという気付き】【患者の安全を守る責任と役割を果たすための努力】【手術看護が出来たという実感】【手術看護を行うことで気付いた手術看護の魅力】【患者との関わりから得る達成感と励み】の9テーマであった.

結論:卒後1~3年の看護師は,十分に看護が実践出来ないと感じながらも,日々の手術看護の経験を通して,看護の意味を見出し,やりがいを感じながら,手術看護における技術の向上を目指していた.

Translated Abstract

Purpose: To visualize operative nursing experiences of nurses in their first to third year after graduation.

Methods: We conducted a semi-structured interview of seven nurses and analyzed the data using narrative analysis methods by Riessman.

Results: We identified the following nine themes pertaining to the operative nursing experiences of the enrolled seven nurses: [Caring for the pain and anxiety of a patient] [Careful that understanding and trusting relationships of patient’s feelings are important] [A need for assistance with ethical considerations, identified from the patient’s point of view Sex] [Awareness of being a nurse] [The pain of not being able to issue the instrument, and the awareness that it is nursing to save the patient] [Responsibilities and responsibilities to fulfill their responsibilities to protect patients’ safety] [Feeling that operative nursing was able to be done] [Attraction toward operative nursing developed while providing operative nursing care] [Sense of achievement and encouragement resulting from relationship with patients].

Conclusions: Nurses 1–3 years after graduation perceive that nursing cannot be practiced adequately. This study explored the meaning of nursing through the experience of daily operative nursing, and was aiming at the improvement of the technique in the surgical nursing while feeling the satisfaction.

Ⅰ. 緒言

医療の高度化に伴い,高い水準の専門性を持つ看護師が必要とされるようになったのを背景に,日本看護協会により2003年に「手術看護領域」が認定され(菊地,2016),手術看護認定看護師をはじめ多くの看護師が専門性を発揮して手術看護を実践している(長谷部,2011吉川,2012).一方で,手術看護の面白さや意味を見出せない看護師がおり(松嵜,2010),なかでも卒後1~3年の看護師は十分に看護が実践出来ないと感じている(坂本・臼井,2006).

配属部署に関わらず新人看護師は,学生時代の看護実践から臨床現場で求められる看護実践に変化させることに伴うつらさや不安を感じている一方で,話を聞くこと,世間話も患者との関係を築くために必要であることを学び,患者との関わりに喜びを感じている(田中ら,2013).手術室においても,経験が少なくても個々の看護観を持っていること(坂本・臼井,2006),臨地実習や病棟での経験を活用して実践出来る看護があること(大村・鎰広,2008)が報告されており,他者からの承認や患者からの反応が,看護師としてのやりがいや役割の気付き,成長の糧となっている(大西ら,2009辻本,2013).しかし,手術室では直接的な患者の反応を得られにくく(吉川,2012),閉鎖的な環境下で看護が提供されるため,他のスタッフの実践を目にする機会が少ない.それに加えて,自身の看護を振り返る機会や情報を共有する場も少ないことから,承認の場がないのが現状である(坂本,2015).こうした現状において,看護師はどのように手術看護を実践しているのか,看護実践や看護観,やりがいや役割の気付きとなる経験は明らかにされていない.また,リアリティショックが大きいこと,手術看護の意味を見出せない等,手術看護を肯定的に捉えられていない(芳賀,2015濱田,2010松嵜,2010坂本・臼井,2006).

海外においても,手術看護が暗黙知であることから,熟練した手術室看護師の実践経験を可視化することを目的とした研究(Monica et al., 2011)が行われており,患者と信頼関係を築き,患者の安全と安寧を保障し,回復過程を支援することが手術看護の実践経験だと報告されている.また,看護学生や新人看護師の手術看護の臨床実践能力の向上には,臨床と連携した教育プログラムが有効で,患者ケアの質を高めることに繋がる(Neda et al., 2016)と報告されているが,看護学生や新人看護師の手術看護の臨床実践能力の実際は明言されていない.海外の手術看護に関する研究も国内の研究と同様で,手術看護の専門性を追求した研究が多く,経験の浅い看護師の看護実践や経験,看護観,やりがいや役割の気付き等について言及した研究は見当たらなかった.

以上のことから,卒後1~3年の看護師はどのように手術看護を実践しているのか,実践とその時に生じた思い,手術看護に対する様々な思いや考えを,語りから可視化したいと考えた.このことは,日々の経験が共有され,手術看護に対する思いや実践を振り返る機会となり得ると考える.また,手術看護の意味の気付きをもたらし,日々手術看護に取り組む励みとなる可能性がある.

Ⅱ. 目的

卒後1~3年の看護師の手術看護の経験を可視化する.

Ⅲ. 用語の定義

1.手術看護:術前の準備・術後の片づけを含む器械出し看護業務,術前訪問・術後訪問を含む外回り看護業務.

2.経験:手術看護の実践と,実践しているときに実際に見たり,聞いたり,感じたり,考えたこと.

先行研究によると,看護における経験は「何かに関して,見る,聞く,学習する,感じる,考える,行動すること」(落合・加納,2015)と定義されている.本研究は日々の手術看護の実践をインタビューするものであり,実践内容とその時の思いや考えも語られると考え,定義した.

3.ナラティヴ:看護師が手術看護における経験と看護に対する思いや考えを言葉にした語りで,その発話内容.

ナラティヴという言葉について,吉村ら(2006)は「語るという行為」と「語られた発話内容」を意味すると述べている.本研究は,対象者自身が手術看護の経験を言葉にした語りの内容に着目するため,定義した.

Ⅳ. 方法

1. 研究デザイン

リースマンが定義するナラティヴ分析を用いた質的記述的研究とした.ナラティヴ分析は,多種多様なテクストの解釈に適しており,行為のシークエンスに着目することが特色である(Riessman, 2008/2014).先行研究では,新人看護師の成長の内容を明らかにした研究(田中ら,2013),男性新人看護師の経験を明らかにした研究(緒方ら,2010)等,看護師の経験に着目した研究でナラティヴ分析が用いられている.本研究においても,手術看護という行為に着目して,器械出しや外回りの技術や実践だけではなく,対象者各々に潜在している手術看護に対する様々な思いや考え,すなわち経験を,対象者の語り,ナラティヴを通して抽出し,対象者の視点で可視化するため,ナラティヴ分析が目的に適う方法と考えた.

本研究は,ナラティヴ分析のうち構造分析とテーマ分析に着目した.手術看護の経験は,1つひとつの手術毎の経験,日々手術を担当し手術看護を積み重ねてきた経験で,面接の中で語られたナラティヴが,複数のエピソードから組み立てられていていることが考えられる.そのため,構造分析で語りを意味内容ごとにまとめる(このことをシークエンスと称する)ことでナラティヴを解釈し,テーマ分析でシークエンスに沿って面接の中で何が言われているのか,ナラティヴの意味を見出す.

構造分析とテーマ分析を用いることで卒後1~3年の看護師の視点で手術看護の経験を可視化することが可能になると考えた.

2. 研究対象者

新卒で手術室に配属された6カ月以上3年目までの看護師で,所属部署の責任者が,手術看護をひとり立ちして実践していると考える看護師.

本研究では,ひとり立ちを外回り看護あるいは器械出し看護,またはその両方ひとりで担当して行うこととした.

3. データ収集期間

調査期間:2017年2月~2017年3月

4. データ収集方法

半構造化面接で,①手術室でどのような実践を行っているか,②手術室で働くことに対する思いの2点を質問した.手術看護の実践内容と手術室で働くことに対する思いの2点を語ってもらうことで経験を引き出すことが可能になると考えた.面接は文脈を遮らないように留意して語りが終息するまで聞き続ける手法で行った.面接時間は30~45分程度とし,プライバシー保護のため個室で行った.面接終了時に,研究対象者のナラティヴと研究者のとらえた内容に異なる内容がないかを口頭で確認した.その際,口頭で確認した内容に相違はなく,追加の語りがなかったため面接を終了した.

5. 分析方法

各対象に対して構造分析とテーマ分析(表1)を行った後,分析の統合(表2)を行った.分析過程は以下のとおりである.

表1 構造分析とテーマ分析(一部抜粋)
構造分析 テーマ分析
書き換え(再転記) 構造 シークエンス 構造3,4,5,6に着目したテーマ手術看護の経験
器械出しも,話した方がいいですか? 1 日々の手術看護業務 外回りに物を取りに行ってもらうことで,先生の手を止めてしまい,いたたまれない気持ちになった
先生の手を止めている,「あれ取ってきて」,「あれないです」,「お願いします」,と止めている時間,用意しておけばよかった,もしくは,言っておけばよかったと思うことがあって,〔止めている時間〕がなかったらもう少し早く終われた,と 4
〔待ち時間は〕いたたまれないです,先生ごめんなさい,と〔思う〕. 4
表2 分析の統合(一部抜粋)
テーマ サブテーマ テーマ分析の結果
器械出しが出来ないやりきれなさと患者を救う看護だという気付き 器械出しがスムーズに出来ずに怒られると,なぜこんなに怒られるのかと思う 器械出しが出来ずに怒られると嫌な気持ちになり,なぜこんなに怒られなくてはならないのかと思った
器械の準備不足で医師の手を止めてしまったり,器械出しが遅いことを実感すると,いたたまれない 外回りに物を取りに行ってもらうことで,先生の手を止めてしまい,いたたまれない気持ちになった
器械出しは先を見越して行うようにしているが,急いでいる手術で器械出しが遅いと実感すると,申し訳ない気持ちになる
先輩や医師の言葉で,知識を身につけ器械を早く渡せれば手術が早く終わり,患者を助けることになると気付いた 器械出しは看護師でなくてもできると思っていたが,先輩の指導,医師の言葉から,自分に知識がついて,器械を早く渡せれば渡せるほど,患者の手術が早く終わって,患者への負担も減り,患者を助けることに繋がる看護だと気付いた

1) 構造分析

逐語禄を作成し,文脈をたどりながら口語,代名詞などを意味のある言葉に書き換え,逐語録の意味を変えずに,主語述語のある文章とした(再転記).再転記を6つの構成要素『①概要(何について話すのかを語る部分),②導入(人物,場所,時間,状況),③行動の展開(行為の詳細),④評価(行為の詳細を振り返り考えや感情について述べる部分),⑤帰結(行為の結果どうなったか),⑥結尾(ストーリーを終えて現在に立ち戻る部分)』に分類して,意味内容ごとにまとめた(シークエンス).

2) テーマ分析

シークエンスに沿って,本研究における手術看護の経験に該当する『構成要素③行動の展開(行為の詳細),④評価(行為の詳細を振り返り考えや感情について述べる部分),⑤帰結(行為の結果どうなったか),⑥結尾(ストーリーを終えて現在に立ち戻る部分)』に着目して精読した.シークエンスが示す意味を対象者の表現を用いて文章で記述した.

3) 分析の統合

テーマ分析で見出した結果を類似性,関連性,相違性を検討して意味内容ごとに分類し,意味内容に沿って抽象化し,サブテーマとして文章で記述した.さらに検討を重ねてサブテーマが示す手術看護の経験をテーマとして記述した.

4) データの信頼性と妥当性の確保

データ収集に際しプレテストを実施して,質問内容が手術看護の経験を引き出せる内容になっているかを検討した.面接終了時には,研究対象者のナラティヴと研究者のとらえた内容に異なる内容がないかを口頭で確認した.その際,口頭で確認した内容に相違はなく,追加の語りがなかったため面接を終了した.各分析過程において,研究指導教員のスーパーバイズを受け,何度も繰り返し検討し,信頼性と妥当性の確保に努めた.

6. 倫理的配慮

公立大学法人札幌市立大学大学院看護学研究科倫理審査会の承認(No. 20)を得て実施した.対象施設の看護管理者,部署責任者,研究対象者に対して研究目的と意義,方法,期間,研究参加の自由意思,研究参加の中断および拒否の権利,プライバシーの保護,個人情報の保護,研究結果の公表方法について文書を用いて口頭で説明し,研究対象者の研究協力の意思を確認した後,同意書の署名を得た.研究対象者の選定は部署責任者の推薦によるが,研究対象者との連絡は研究者と直接E-mailで行い,研究対象者の自由意思で参加または不参加の決定が出来,部署責任者には研究参加の可否が伝わらないように配慮した.

Ⅴ. 結果

1. 研究対象者の概要

対象者は7名で,全員女性,年齢は22歳~26歳,手術看護経験年数は10か月~2年10か月であった.半構造化面接を行った時間は31分57秒~44分41秒(平均39.4分)であった.

2. 分析結果

各対象者から抽出した手術看護の経験は,22~30テーマであった.各対象者から抽出した手術看護の経験の合計183テーマを類似性,関連性,相違性を検討して意味内容ごとに分類して抽象化した.その結果,26サブテーマから9テーマを導いた.この9テーマは,患者の立場に立った思いに寄り添った援助,患者を救う看護実践に向けた努力,手術看護のやりがいの発見の3つに分類出来た(表3).以下,3つの分類に沿ってテーマごとに結果を述べる.結果の表記は,テーマは【 】,サブテーマは《 》で記した.また,データは特徴的なナラティヴを抽出して『 』で記した.

表3 卒後1~3年の看護師が語る手術看護の経験
テーマ サブテーマ
患者の立場に立った思いに寄り添った援助 患者の辛さや不安な思いを気遣う関わり 患者の不安や疑問を事前に解決することで患者は安心する
患者の「お任せします」という思いや体調に配慮して不安を増強させない
手術中の辛さの共感と解決策を相談することで,患者に合わせた援助が出来た
泣いている患者に声かけが出来ず落ち込んだが,背中をさする,手を握る等も大事だと気付いた
患者の緊張を和らげるために,声かけやタッチングを行う
麻酔覚醒後は手術が無事終了したこと,術前の不安に対する応えや労いの言葉をかける
患者家族には術前訪問の同席,手術中に進行状況を伝えることで安心してもらう
患者の思いの理解と信頼関係が大事だという気付き 患者は手術を受けることに対して迷いや葛藤,希望等の思いがあることがわかった
患者の近くにいる時間が短くても,患者が望む看護を実践するために,患者の思いを知り信頼関係を築くことが大事だ
患者の立場に立って気付く倫理的配慮の必要性 手術を受ける患者は大変な思いをしているので,倫理的配慮は必要だ
同意書はあっても患者が手術に迷いがあるときは,患者に代わって医師に伝え納得してもらうことが大事だ
受け持ち看護師である自覚 患者にとって手術は一大イベントなので,術前訪問で関わった看護師が患者のそばにいることが大事だ
患者の回復過程に影響する手術中の出来事,観察したこと,患者が気にしていたことは,手術を見ていた自分が申し送る
患者を救う看護実践に向けた努力 器械出しが出来ないやりきれなさと患者を救う看護だという気付き 器械出しがスムーズに出来ずに医師に怒られると,なぜこんなに怒られるのかと思う
器械の準備不足で医師の手を止めてしまったり,器械出しが遅いことを実感すると,いたたまれない
先輩や医師の言葉で,知識を身につけ器械を早く渡せれば手術が早く終わり,患者を助けることになると気付いた
患者の安全を守る責任と役割を果たすための努力 医師の手が止まれば麻酔時間が延びる,怒られるのは患者のためだという気持ちをもって器械出しを行う
観察不足で手術中の体位保持が出来なかったので,術後の生活に影響がないように,患者の安全に注意して介助する
患者の背景を知り,手術が安全に終われるように介助する責任がある
手術がスムーズに終われるように,麻酔科医や医師とコミュニケーションをとるように心がける
手術看護のやりがいの発見 手術看護が出来たという実感 手術がわかり,術野を見て器械出しが出来るようになったときに成長を実感出来る
器械出しを医師に褒められると嬉しい
手術看護を行うことで気付いた手術看護の魅力 手術を理解し医師の指示に対して迅速な対応が出来ることが魅力だ
ひとつのことに集中出来,長い時間をかけて患者の思いを傾聴出来るのは,手術室ならではの看護だ
患者との関りから得る達成感と励み 患者の元気な様子を見ると,このためにやっている,次も頑張ろうと思う
患者からの感謝の言葉と安心した笑顔は,関わって良かったと実感出来て嬉しい

1) 患者の立場に立った思いに寄り添った援助

【患者の辛さや不安な思いを気遣う関わり】は,術前訪問での患者との関わりを通して『前日に,心配なことはないかっていうのを出来るだけきいて,次の日の手術に対して不安がないように,関わってる』と《患者の不安や疑問を事前に解決することで患者は安心する》と考えていた.また,『すごい具合悪そうで(中略),簡単にしか術前訪問出来なくて』『不安って言う人もいるんですけど(中略),先生にお任せしますっていう方が多くって,一緒に頑張りましょう,そうですねって言います』と《患者の「お任せします」という思いや体調に配慮して不安を増強させない》関わりをしていた.対象者は,『術後訪問で,(中略)なにが辛かったですよねって共感したり,次回こうしたらいいですねとかっていうような話をして,2回目来た時,その患者さんに合わせて,辛かったことを少しでも軽減出来るような,看護に繋げられた』と《手術中の辛さの共感と解決策を相談することで,患者に合わせた援助が出来た》経験をしていた.術中は,『患者さん泣いちゃったんです,でも声かけれなくって,さすることしか出来なかったんですけど,先輩が,それって大切なことだと思うよって言ってくれて…』と《泣いている患者に声かけが出来ず落ち込んだが,背中をさする,手を握る等も大事だと気付いた》と先輩の助言で声かけ以外の援助も大事だと気付いていた.また,『患者さん,少しでも,気が休まった状態で眠りについていただくように,手を握ったり…』と《患者の緊張を和らげるために,声かけやタッチングを行う》関わりをしていた.術後は,『お疲れ様ですって一言,必ずかけてます』『抜管してからは(中略),術前で何か気になること言ってた場合は,そのことをお伝えして…』と《麻酔覚醒後は手術が無事終了したこと,術前の不安に対する応えや労いの言葉をかける》ことで患者の不安な思いに応えようとしていた.さらに,『ご家族が来てる場合心配されることが予想されるので,手術時間が超過されそうな時に,声かけさせていただくようなことを提案して…』と《患者家族の術前訪問の同席,手術中に進行状況を伝えることで安心してもらう》関わりをしていた.

【患者の思いの理解と信頼関係が大事だという気付き】は,『術前訪問に行って,覚悟してきたんだけど,やっぱり手術,入院したら決意が揺らいで,とおっしゃっていて…』『手術は終わりではなくて通過点なので,手術を前向きに受けられれば…』と《患者は手術を受けることに対し迷いや葛藤,希望等の思いがあることがわかった》経験をしていた.また,患者の様々な思いに気付き,『患者さんが望む看護だったりを,実践出来るようになるために,患者さんの思いとか,いっぱい聞きたいなって…』と《患者の近くにいる時間は短くても,患者が望む看護を実践するために,患者の思いを知り信頼関係を築くことが大事だ》と患者の手術に対する思いの理解と信頼関係を大切にしていた.

【患者の立場に立って気付く倫理的配慮の必要性】は,『学生さんですとか,先生ですとか,入ってこられて,嫌だった(中略),倫理的な配慮ってすごい必要なことなんだなって痛感する…患者さんが手術で大変なのに…』と《手術を受ける患者は大変な思いをしているので,倫理的配慮は必要だ》と対象者自身が嫌な思いをした経験から,患者の立場に立つことで倫理的配慮の大切さに気付いていた.また,『患者さんの思いを,同意書だけじゃなくってちゃんとわかって,先生に伝えて,しっかり納得して,手術に臨むことを,お手伝い出来なきゃダメだなって…』と,《同意書はあっても患者が手術に迷いがあるときは,患者に代わって医師に伝え納得してもらうことが大事だ》と実感していた.

【受け持ち看護師である自覚】は,『患者さんが,安心して手術に臨めて,その安心感に添えるように,手術中に,身の回りのこと整えていくことが大事なことなんじゃないかなって…』『手術を受ける患者さんってのは一大イベントだったりするので,そこで関わる人って,患者さんにとっては大事なのかなって思うので,術前訪問に行った看護師が患者さんに積極的に関わるようにはしてますね…』と《患者にとって手術は一大イベントなので,術前訪問で関わった看護師が患者のそばにいることが大事だ》と考え,患者が安心出来るように,入室から麻酔導入時の短時間の関わりを大事にしていた.また,『実際に手術見てるのは自分なので,その時にあったことは,伝えるようにはしています』『入室時の様子を,病棟の看護師に送るように,心がけていますね.不安が強い患者さんとかだと,病棟に帰ってからも,せん妄になったりとか,術後の回復に影響してくると思うので…』と《患者の回復過程に影響する手術中の出来事,観察したこと,患者が気にしていたことは,手術を見ていた自分が申し送る》ことで看護を継続していた.

2) 患者を救う看護実践に向けた努力

【器械出しが出来ないやりきれなさと患者を救う看護だという気付き】は,『器械出し出来なくて怒られて,なぜこんなに怒られなきゃいけないんだろう…』と《器械出しがスムーズに出来ずに医師に怒られると,なぜこんなに怒られるのかと思う》と感じていた.また,『あれないです,お願いしますって止めてる時間,そこがなかったら早く終われたな…』と《器械の準備不足で医師の手を止めてしまったり,器械出しが遅いことを実感すると,いたたまれない》思いをしていた.一方で,先輩の指導を受け,『自分が知識とかついて,器械早く渡せれば,患者さんの手術が早く終わって,患者さんへの負担も減るって考えたら,器械出しも,看護に繋がるのかなって…』と感じ,『先生も急いでて,何で急いでるかっていったら助けたいからだろ,みたいなことを,助手の先生に言ってた時に,自分が急ぐことで先生の手を止めなくて済むってことは,患者さんを助けることに繋がるってことになるのかなって…』と《先輩や医師の言葉で,知識を身につけ器械を早く渡せれば手術が早く終わり,患者を助けることになると気付いた》と器械出し看護の意味を感じ取っていた.

【患者の安全を守る責任と役割を果たすための努力】は,『先生が手が止まると,麻酔の時間延びるんだよな,という気持ちは持って,やるようにはしています』と《医師の手が止まれば麻酔時間が延びる,怒られるのは患者のためだという気持ちをもって器械出しを行う》努力をしていた.また,『自分の観察不足で手が落ちてしまって,今後の生活とかにも響きますし,注意していかなきゃいけないって,意識するようになりました』と《観察不足で手術中の体位保持が出来なかったので,術後の生活に影響がないように,患者の安全に注意して介助する》ようにしていた.対象者は,『ただ出せばいいってもんでもないし,どういう人かを知ったうえでやらないと…』『その患者さんの,手術の状況に合わせて,何が必要かというのを,少しずつ考えて…』と《患者の背景を知り,手術が安全に終われるように介助する責任がある》と看護師の役割と責任に気付いていた.『手術中は,(中略)モニターとか見て,麻酔科と協力しながら,すぐ動けるようにって…』『出来るだけ外の人とコミュニケーションをとるようにしてます』と《手術がスムーズに終われるように,麻酔科医や医師とコミュニケーションをとるように心がける》ようにしていた.

3) 手術看護のやりがいの発見

【手術看護が出来たという実感】は,『最初の頃,全然術野見れてなかったんですけど,術野を見れるようになって,次あれ使うのかな,とか考えれるようになってきて…』と《手術がわかり,術野を見て器械出しが出来るようになったときに成長を実感出来る》経験をしていた.また,『先生が,やるん,なんでわかった?とか言ってきたら,やったって思います』と《器械出しを医師に褒められると嬉しい》と喜びを感じていた.

【手術看護を行うことで気付いた手術看護の魅力】は,『先生との距離が近いので,手術がわかって,早く聞いて早く動けるのが…手術室…』と《手術を理解し医師の指示に対して迅速な対応が出来ることが魅力だ》と迅速で機敏な行動が出来るのが手術室の看護師だと感じていた.また,『病棟だったら,いっぺんに色んなこと考えなきゃいけないじゃいですか(中略),ひとつのことに集中出来て向いてるかなぁって…』『心のケアっていうのは,近くにいるのは病棟の看護師さんなので,でも,術後訪問行ったりとか,術前で長いお話を聞いたりとか,手術室ならではだと思うので,そういう関りはいいと思います』と,複数患者を受け持つ病棟看護と比較して,ひとりの患者とじっくり向き合えることが手術室ならではの看護で,《ひとつのことに集中出来,長い時間をかけて患者の思いを傾聴出来るのは,手術室ならではの看護だ》と感じていた.

【患者との関りから得る達成感と励み】は,『手術終わって覚醒したとき,私の名前を呼んで,安心した笑顔をそこで初めて見たときは,嬉しかったです』『患者さんと会って元気なとこを見ると,達成感あるし,このためにやってるんだなって…』と《患者の元気な様子を見ると,このためにやっている,次も頑張ろうと思う》と励みと達成感を感じていた.また,『手紙をもらって,関わってくれて良かったって,やって良かったなって…』と《患者からの感謝の言葉と安心した笑顔は,関わって良かったと実感出来て嬉しい》と感じていた.

Ⅵ. 考察

卒後1~3年の看護師は,手術看護において,患者の立場に立った思いに寄り添った援助,患者を救う看護実践に向けた努力,手術看護のやりがいの発見を経験していた.この結果をもとに,卒後1~3年の看護師の手術看護の経験の特徴ついて考察する.

1. 患者の立場に立った思いに寄り添った援助

対象者は,患者にとって手術は人生の大きな出来事であると理解し,安心して手術に臨むことが出来るように,患者の思いの傾聴や声かけを行うなど,患者の不安を軽減するために自ら出来る実践を積極的に行っていた.笠井ら(2007)は,声かけは不安や緊張を和らげる重要な行為であり,短時間で患者と信頼関係を築くことは最重要課題だと述べている.また,長谷部(2011)は,手術室看護師は限られた時間であるからこそ患者との関わりを大切にしており,患者の気持ちに寄り添った看護実践のなかに手術看護の価値を見出していたと述べている.本研究においても対象者は,術前訪問や術後訪問,麻酔導入や覚醒時といった患者と関わる短い時間を大切に【患者の辛さや不安な思いを気遣う関わり】をしていたと考える.このことは,【患者の思いの理解と信頼関係が大事だという気付き】に繋がり,【患者の立場に立って気付く倫理的配慮の必要性】を経験することで,【受け持ち看護師である自覚】が芽生えていたと考える.手術室において看護師は,患者の意識の有無にかかわらず患者の思いを汲み取った適切なケアを提供するという善行の原則,手術に不安を抱く患者の身体的・心理的な安全を守り,患者にとっての害を避けるという無害の原則に基づいた,患者の人権や尊厳を保護するという認識を持つことが重要である(市ノ渡,2013米倉・高松,2014).患者と接している時間や患者からのフィードバックが少ない(芳賀,2015辻本,2013)手術室であっても,対象者は,患者の立場に立ち,思いに寄り添った援助を大切にしていた.

2. 患者を救う看護実践に向けた努力

先行研究(坂本・臼井,2006)によると,卒後1~3年の看護師は十分に看護が実践出来ないと感じていると述べられている.本研究においても対象者は,器械出しがスムーズに出来なかった,医師に怒られた,観察不足で体位保持が出来なかった等の十分に看護が実践出来ない経験をしていた.しかし,十分に看護が実践出来ないと感じながらも,経験を通して看護の意味に気付いていた.

対象者は,《器械出しがスムーズに出来ずに医師に怒られると,なぜこんなに怒られるのかと思う》,《器械の準備不足で医師の手を止めてしまったり,器械出しが遅いことを実感すると,いたたまれない》と器械出しが出来ないやりきれなさを経験していた.一方で《先輩や医師の言葉で,知識を身につけて器械を早く渡せれば,手術が早く終わり患者を助けることになると気付いた》と出来なかった経験を通して手術看護の意味に気付いていた.対象者は,先輩看護師や医師と関わりながら手術看護を実践しており,その関わりを通して看護師である自分が手術看護を行う意味は何かを見出していたといえる.また,《医師の手が止まれば麻酔時間が延びる,怒られるのは患者のためだという気持ちをもって器械出しを行う》,《観察不足で手術中の体位保持が出来なかったので,術後の生活に影響がないように,患者の安全に注意して介助する》と【患者の安全を守る責任と役割を果たすための努力】をしていた.手術室の看護技術修得について土蔵(2011)は,今日はうまくいかなかった,今日は普通どおりだったと内省し,うまくなりたい意識が日々の実践の繰り返しを支えていると述べている.対象者は,手術看護が思うように出来なかった経験を内省し,日々の手術看護の実践を通して技術の向上に向けた努力をしており,それは看護専門職として責任・役割を果たそうとする姿勢や向上心,力であると考える.

3. 手術看護のやりがいの発見

対象者は,《患者の元気な様子と笑顔を見ると,このためにやっている,次も頑張ろうと思う》,《患者からの感謝の言葉と安心した笑顔は嬉しい》と患者との関わりを通して【患者との関わりから得る達成感と励み】を感じていた.佐藤(2007)は,看護師が成長し続けるためには,看護師が自らの実践の意味を確認し,患者やその家族との関わりの中で自分の存在の意味を知り,仕事を続けるエネルギーを獲得出来ることが重要だと述べている.対象者は,日々の手術看護の実践を通して,患者からの感謝の言葉に喜びを感じ,看護の意味を見出していた.また,《手術がわかり,術野を見て器械出しが出来るようになったときに成長を実感出来る》,《器械出しを医師に褒められると嬉しい》と医師に褒められることや,術野を見て器械出しが出来たときに自らの成長を感じ,【手術看護が出来たという実感】を経験していた.新卒看護師は経験を積み重ねて実践への自信を高め,自身の看護観を深めているといわれている(平田,2011).また,病棟で働く新人看護師は入職してから現在に至るまで知識と技術を習得し,【自分で動けることが増えていく】ことを自らの成長と捉えている(田中ら,2013).対象者は,病棟で働く新人看護師と同様に,手術看護における知識と技術を習得し,手術看護が出来るようになることでやりがいを感じ,成長を実感していたと考える.

対象者は,複数患者を受け持つ病棟の看護と比較して,《ひとつのことに集中出来,長い時間をかけて患者の思いを傾聴出来るのは,手術室ならではの看護だ》と感じていた.また,《手術を理解し医師の指示に対して迅速な対応が出来ることが魅力だ》と迅速で機敏な行動が出来ることが手術室の看護師だと感じていた.手術看護は,自己の看護実践の評価が得られにくく,看護師としての価値を実感しにくいといわれている(濱田,2010長谷部,2011).しかし,対象者は,自ら行う日々の業務の強みを見いだし,【手術看護を行うことで気付いた手術看護の魅力】を発見していたと考える.

卒後1~3年の看護師は,日々の手術看護の実践とその時の思いを表現する機会が少ないことから,看護の意味ややりがいに気付きにくい状況であったと考える.山田(2014)は,実践内容とその時に抱いた思いや理由を伝えることで,日々の実践から看護を見出し実感することが出来ると述べている.卒後1~3年の看護師にとって,日々の手術看護の実践を振り返り,実践の評価のみならず様々な思いや考えを語ることは,看護の意味の気付きや手術看護に取り組む励みとなり,看護師として成長していくために重要であることが示唆された.

Ⅶ. 本研究の限界と今後の展望

卒後1~3年の看護師の手術看護の経験を,ナラティヴを通して可視化することが出来た.今後はより多くの経験を引き出してストーリーを導くことで,専門性の獲得過程や成長過程を明らかにすることである.

Ⅷ. 結論

卒後1~3年の看護師が語る手術看護の経験は,患者の立場に立った思いに寄り添った援助,患者を救う看護実践に向けた努力,手術看護のやりがいの発見であった.対象者は日々の手術看護の実践を通して,十分に看護が実践出来ないと感じながらも,看護の意味とやりがいを見出し,専門性の高い手術看護を目指していた.

付記:本研究は,公立大学法人札幌市立大学大学院看護学研究科看護学専攻博士前期課程に提出した論文に加筆修正を加えたものである.

謝辞:研究者を快く受け入れてくださり,貴重な経験を語ってくれた看護師の皆様に深く感謝いたします.

利益相反:本研究における利益相反は存在しない.

著者資格:SF,KNは研究の着想およびデザイン,データ収集,データ分析,原稿の作成までの研究プロセス全体に貢献した.すべての著者は最終原稿を読み承認した.

文献
  •  芳賀 真理子(2015):質の向上を目指した手術部運営の工夫 看護管理者としての手術部運営を考える 手術部看護師の育成を通して,日手術医会誌,36(3), 194–197.
  •  濱田 さおり(2010):手術室新人看護師のリアリティショックの現状 リアリティショック構成要因別の分析から,日看会論集:看教育,(40), 45–47.
  •  長谷部 徳恵(2011):手術看護におけるやりがい獲得過程に関する研究,日手術看会誌,7(1), 41–44.
  •  平田 明美(2011):新卒看護師における自己効力感と職業経験の変化との関連性,横浜看護学雑誌,4(1), 56–62.
  •  市ノ渡 奈津子(2013):手術室における倫理的問題に対する看護師の認識と行動,日看会論集:成人看I,(43), 3–6.
  •  笠井 純, 瀬良 栄子, 山下 浩美(2007):外回り看護師が持つ暗黙知の可視化患者入室から手術開始までの外回り看護師がとる行動の意味,日手術看会誌,3(1), 80–83.
  • 菊地京子(2016).Chapter VIII.手術看護師の資格と資質,日本手術看護学会(編),手術看護の歴史,pp. 229–239,東京医学社,東京.
  •  松嵜 愛(2010):【手術看護の独立性と専門性】認定看護師の立場で考える 手術看護の独立性と専門性(解説/特集),日手術医会誌,31(4), 290–293.
  •  Monica,  K.,  Joakim,  Ö.,  Birgitta,  G. (2011): Operating theatre nurses’ experience of patient-related, intraoperative nursing care, Scand. J. Caring Sci., 26, 449–457.
  •  Neda,  M.,  Mansoureh,  T.,  Jamileh,  M., et al. (2016): The effect of mentoring on clinical perioperative competence in operating room nursing students, J. Clin. Nurs., 25, 1319–1325.
  •  緒方 昭子, 内柱 明子, 土屋 八千代(2010):新人男性看護師の経験 2年目新人男性看護師の語りから,南九州看研誌,8(1), 33–39.
  •  大村 明美, 鎰広 美幸(2008):手術室における外回り看護師の看護実践に関する考察,日看会論集:成人看I,(38), 45–47.
  •  大西 敏美, 名越 民江, 南 妙子(2009):手術室看護師が定着するまでのプロセスに関する研究,香川大看学誌,13(1), 1–12.
  •  落合 めぐ美, 加納 尚美(2015):分娩期ケアにおける助産師の経験知の形成過程とその構造,茨城医療大紀,20, 25–35.
  • Riessman, C. (2008)/大久保功子,宮坂道夫(監訳)(2014):人間科学のためのナラティヴ研究法,クオリティケア,東京都.
  •  坂本 佐知子, 臼井 伴恵(2006):手術室に配属された看護師のリアリティショックの現状と経験的知識との関係性,日手術看会誌,2(1), 34–37.
  •  坂本 珠代(2015):ナラティブレポートから見出された手術のプロセスにおける看護師の心理の特徴,日手術看会誌,11(1), 32–36.
  • 佐藤紀子(2007):看護師の臨床の『知』―看護職生涯発達学の視点から,医学書院,東京.
  •  田中 いずみ, 比嘉 勇人, 山田 恵子(2013):新人看護師の看護実践におけるナラティブからとらえた成長の内容,富山大看誌,13(2), 125–141.
  •  土蔵 愛子(2011):手術室看護師の看護技術修得に影響するもの,日手術看会誌,7(1), 3–9.
  •  辻本 博明(2013):手術室看護師のやりがいを感じることの出来る要因の研究,看実践の科学,38(9), 61–65.
  •  山田 祐樹(2014):手術室看護師が語るナラティブによる看護師の意識変化,日農村医会誌,63(3), 483.
  •  米倉 紗織, 高松 麻由美(2014):手術室看護師が考える周術期患者の倫理 患者と看護師の倫理観の相違,日手術医会誌,35(3), 296–299.
  •  吉川 有葵(2012):手術室におけるExpert Nursesの看護実践,日クリティカルケア看会誌,8(3), 36–48.
  •  吉村 雅世, 紙野 雪香, 森岡 正芳(2006):ナラティヴ・アプローチの特徴と看護における視点,日保健医療行動会報,21, 218–234.
 
© 2019 公益社団法人日本看護科学学会
feedback
Top