研究目的:危機状況下における個人の相互支援に関する能力を測定する相互支援尺度(Mutual Support Scale,以下,相互支援尺度)を作成し,その信頼性,妥当性を検討する.
研究方法:先行研究および半構成的面接の分析結果から,32項目の仮項目作成.災害拠点病院に所属する看護職747人を対象に,質問紙調査を実施した.
結果:相互支援尺度について検討した結果,3因子28項目を選択し,因子名を《良い関係を築く》,《つながりを強める》,《緊張を緩める》とした.Cronbachのα係数は,尺度全体において.950であった.相互支援尺度は,外的基準(CA尺度,柔軟性尺度)との間に比較的強い有意な正の相関,基準グループ法では,派遣経験者等の得点が高く有意差が認められた.
結論:相互支援尺度は3つの因子から構成される尺度であり,検討結果から,信頼性,妥当性が確保された.