2020 年 40 巻 p. 572-578
目的:relational coordination理論(RC理論)に基づく訪問看護師と介護支援専門員の連携促進を目的とした研修プログラムを検討した.
方法:本研修プログラムは2回の研修会と1か月間の実践期間で構成し,研修会はRC理論の相互関係性やコミュニケーション向上を目的とした3演習と1講話を2時間半で行った.対象は訪問看護師17名と介護支援専門員16名で,研修前・研修終了1か月後の尺度得点の変化を対応のあるt検定で分析した.
結果:連携段階のlinkageを示す顔の見える関係評価尺度の平均得点は研修前79.1(SD13.1)点,研修終了1か月後83.7(SD12.1)点と上昇した(p = .018).連携段階のfull integrationを示す連携行動評価尺度の平均得点は研修前66.0(SD10.7)点,研修終了1か月後69.4(SD9.5)点と上昇した(p = .023).
結論:本研修プログラムは訪問看護師と介護支援専門員の連携促進に影響を与えた.