日本看護科学会誌
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乳がん術後患者の身体活動に関連する要因
―ボディイメージに焦点を当てて―
梅村 友子成 順月薬袋 淳子
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2020 年 40 巻 p. 594-601

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抄録

目的:乳がん術後患者のボディイメージに焦点を当て,身体活動に関連する要因を明らかにする.

方法:乳がん術後女性127人に無記名自記式質問票による横断調査を行い,76人(59.8%)から回答を得た.ボディイメージはBAS-2,身体活動量はIPAQで評価した.欠損値のない53人を対象に相関分析を行った.

結果:通院治療なし群ではボディイメージと中等度以上の活動量間で正の相関(ρ = 0.51),夫との同居と歩行量間で正の相関(ρ = 0.59)があった.通院治療あり群ではボディイメージと活動間で有意関連がなかったが,きょうだいとの同居が中等度以上の活動量と正の相関(ρ = 0.35),ステージ(ρ = –0.37),治療法の数(ρ = –0.39)と歩行量間で負の相関を示した.

結論:乳がん術後患者のボディイメージと身体活動の関連は通院治療有無によって異なり,身体活動を促すには,病状にあわせた支援の必要性が示唆された.

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© 2020 公益社団法人日本看護科学学会
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