目的:アトピー性皮膚炎をもつ幼児後期のこどもに必要なセルフケアを養育者が補完するケアの過程を明らかにする.
方法:乳幼児期にアトピー性皮膚炎と診断された3~11歳のこどもの母親16名に幼児後期の状況について半構造化面接を行い,グラウンデッド・セオリー・アプローチを用いて分析した.
結果:母親は【ありのままのこどもとの対話】を続け,『こどもの日常にケアを馴染ませる戦略』【あえての空白の創出】【補完の再調整】を繰り返し,ケアの補完を調整しこどものセルフケア能力の発達に向かう過程であった.
結論:容易ではない幼児後期のこどものセルフケア能力発達の支援は,こどもの日常にケアが馴染むように,長期に渡り母親を支援すること,アトピー性皮膚炎の症状に留意しながら,ケアの保持と放出の調整を行う【あえての空白の創出】という新たな視点も含め,こどものセルフケア能力と母親のケア能力を拡大できる支援が必要である.