目的:本研究の目的は認知症高齢者の術直後の床上安静期において,高度実践看護師(老人看護専門看護師・認知症看護認定看護師)が実施している患者・看護師双方に安楽をもたらす看護ケアの工夫について明らかにすることである.
方法:急性期病院に勤務する高度実践看護師6名を対象に半構造化面接を実施し,質的内容分析を行った.
結果:【興奮や混乱に繋がる予兆への初期対応】【床上安静に伴う苦痛の低減】【身体拘束に頼らない術後管理の工夫】の3つのカテゴリーが抽出された.これらの工夫は,認知症高齢者にとって術後安静に起因する不快感や苦痛の低減,せん妄や混乱の軽減のみならず,看護師にとってもケアの困難感を軽減するものであった.
結論:安静に伴う不快症状を緩和し,薬の使用タイミングを見定め,疼痛緩和や術当日の睡眠の確保を図り,身体拘束の解除に力を注ぐことが患者・看護師双方に安楽をもたらす看護であることが示唆された.