2026 年 46 巻 p. 1-11
目的:eラーニング形式のShared Decision-Making(SDM)教育プログラムを開発し,SDM実践の行動意図への影響を評価する.
方法:全国の医療機関の中堅看護師49名を対象とした単群前後比較研究である.自己主導型eラーニングを実施し,CPD-Reaction質問票で受講前・直後・1か月後の行動意図を測定した.
結果:行動意図スコアは受講直後に向上したが(p = 0.001),1か月後には介入前との有意差が消失した.受講直後の行動意図には「能力に関する信念」(β = 0.445)と「道徳規範」(β = 0.386)が正の関連を示した.道徳規範スコアのみが1か月後も向上を維持した.
結論:開発したeラーニング形式のSDM教育プログラムは中堅看護師の行動意図を短期的に向上させるが,効果の持続性に課題がある.SDM実践の促進には能力に関する信念と倫理規範の重要性が示唆された.
Purpose: To develop an e-learning-based shared decision-making (SDM) education program and evaluate its impacts on the behavioral intentions of those practicing SDM.
Methods: A single-group pre–post comparison study was conducted with 49 mid-career nurses from healthcare institutions across Japan. The nurses were provided with a self-directed e-learning program and were subsequently assessed for their behavioral intentions regarding SDM practice by using a CPD-reaction questionnaire at three time points: pre-intervention (T0), immediately post-intervention (T1), and 1 month post-intervention (T2).
Results: Behavioral intention scores improved significantly immediately after the intervention (T1) (p = 0.001) but showed no significant difference from baseline at the 1-month follow-up (T2). Multiple regression analysis revealed that “belief in capabilities” (β = 0.445) and “moral norms” (β = 0.386) were positively associated with behavioral intentions immediately post-intervention (T1). However, only the moral norm scores showed sustained improvement at the 1-month follow-up (T2).
Conclusions: The e-learning SDM education program developed in this study enhanced the behavioral intentions of mid-career nurses in the short term. However, the sustainability of this impact must be addressed in future studies. This study suggests that the enhancement of both belief in capabilities and moral norms is important for promoting SDM practice among nurses.
世界的な人口の高齢化と慢性疾患の増加を背景に,現代医療の焦点は,病院内での医療行為だけでなく患者の日常生活全体を包括的に支援するケアへとシフトしている(Fulmer et al., 2021;OECD, 2023;Sun et al., 2023).このケアモデルの核となる考え方として,患者中心の医療が位置づけられ,多くの先進国では患者の積極的参加を促進する保健政策が展開されている(AHRQ, 2023;Janerka et al., 2023).患者中心性を実現する具体的手法として注目されるShared Decision-Making(以下,SDM)は,医療従事者と患者が協働で意思決定を行うプロセスである.SDMを導入することで,患者の病態理解や治療満足度が向上し,医療者と患者の関係性が改善され,結果として不要な検査・治療の削減につながるなど,医療の質・効率性向上に寄与することが報告されている(Diouf et al., 2022;Leidner et al., 2021).欧米諸国では政府主導の政策的介入によってSDMの臨床実装が広く進められてきたが,日本におけるSDMの実践状況は十分ではない(稲垣,2020).看護師は患者にとって最も身近な医療提供者であり,とりわけ中堅看護師は患者ケアの中核を担う立場としてSDMの実践を推進する重要な役割を果たしていることから,中堅看護師への体系的なSDM教育の普及は,患者中心医療を実現するための課題の一つであると考える.
近年,SDMの有効性に関するエビデンスが国際的に蓄積されつつあるものの,その臨床現場への効果的な普及を促進するための教育プログラムの評価や質保証に関する知見は限定的である(Kienlin et al., 2020, 2022).特に,看護職に特化した標準的で評価済みの教育プログラムは国際的にも少なく(Poulin Herron et al., 2022),日本においては,欧米諸国と比べて,看護師向けのSDM教育プログラムそのものが不足している(UNIVERSITE LAVAL, 2020).加えて,患者ケアの中核を担う立場の中堅看護師は,子育てを含む家庭内役割の増大や,リーダーシップを伴う臨床での役割拡大が重なることで,自己学習の時間確保が難しくなる(藤井ら,2025;清永ら,2024).
SDMを学ぶ機会の有無は,SDMにおける看護師の役割遂行の認識に影響することが示唆されていることからも(林ら,2023),中堅看護師が時間と場所に縛られずに学習できるSDM教育プログラムの開発は,意義があると考える.
本研究の目的は中堅看護師を対象としたeラーニング形式のSDM教育プログラムを開発し,臨床におけるSDM実践の行動意図への影響を評価することである.
仮説1:開発したSDM教育プログラムは,中堅看護師のSDM行動意図スコアを研修前後で向上させる.
仮説2:プログラム終了後のSDM行動意図に影響を与える心理社会的要因を特定する.
本研究におけるSDMの定義は以下である.
SDMとは,意思決定者と医療従事者が対等の立場で,お互いの情報を共有し協働で関わる意思決定プロセスである.SDMでは,意思決定者である患者と医療従事者が協力して,患者の状況および嗜好/価値観に最も適した選択肢を決定する.状況によっては家族等の関係者が参加することもある.
意思決定プロセスとは,協働collaborationと熟考deliberationを促進するために,Makoul & Clayman(2006)が提唱する9つのSDMの必須要素(問題の定義・説明,選択肢の提示,長所・短所の検討,患者の価値観・嗜好,患者の能力・自己効力感の検討,医師の知識・推奨,理解の確認・明確化,決定または明確な延期,フォローアップの準備)を状況に合わせて実践していくことを指す.また,お互いの情報には,EBMに基づく情報や選択肢の長所,短所,意思決定者の嗜好や価値観に関する情報が含まれている.
本研究は,中堅看護師を対象として,SDM教育プログラムが臨床実践におけるSDMの行動意図に及ぼす影響を評価することを目的とした対照群を置かない単群前後比較研究デザインである.介入として,全国の医療機関に勤務する中堅看護師を対象に,eラーニング形式で自己主導型のSDM教育プログラムを提供した.介入効果の評価は,教育プログラム実施前(T0),実施直後(T1),実施1か月後(T2)の3時点で測定したアウトカム指標を比較することで行った.研究報告の質と透明性の確保のため,本研究は観察研究の報告基準であるSTROBE声明(Von Elm et al., 2007)に準拠し,さらに教育プログラムの再現性を担保するため,TIDieRチェックリスト(Hoffmann et al., 2014)を補助的に使用した.
2. 研究対象と募集方法本研究の対象者は,日本看護協会が示す継続教育の基準(クリニカルラダー)において,レベルII・IIIに該当する中堅看護師(ジェネラリスト)である(日本看護協会,n.d.).ここでいうジェネラリストとは,「特定の専門あるいは看護分野にかかわらず,どのような対象者に対しても経験と継続教育によって習得した多くの暗黙知に基づき,その場に応じた知識・技術・能力を発揮できる者」(日本看護協会,2007)を指し,臨床現場において看護実践の中核的役割を担う人材である.本研究において中堅看護師を対象に選定した理由は,①臨床現場の中心的存在としてSDMの実践を主導する立場にあり,教育介入による行動変容が実践的に重要であること,②新人期に比べて施設内の体系的な研修機会が限定的となり,自己学習を行う時間的・環境的な制約が多いこと,の2点である.
本研究への参加に際して,対象となる看護師は以下の適格基準をすべて満たす者とした.
(1)日本看護協会のクリニカルラダーでレベルII・IIIに該当する中堅看護師であること.
(2)担当する患者および家族に対して直接ケアを提供していること.
(3)Moodleを用いたオンラインのeラーニング教材(テキスト入力および動画閲覧)を利用できるインターネット接続環境を有すること.
(4)提示された研究説明文書の内容を十分に理解し,書面で同意を提出したこと.
本研究では特定の除外基準は設けず,適格基準を満たさない看護師は研究対象として登録しなかった.
本研究は,全国を対象範囲とし,病院,診療所および訪問看護事業所に勤務する中堅看護師を対象に実施した.対象施設の選定にあたり,まず全国の医療機関を,病院の病床規模12区分,診療所,訪問看護事業所の計14区分に分類した.その上で,47都道府県ごとに層化し,各層(都道府県×施設区分)から乱数表を用いて募集協力施設を抽出した.施設抽出には,厚生労働省地方厚生局が公開している医療機関等データを利用した.なお,この施設抽出手法は,対象看護師を無作為に抽出するためのものではなく,地域的な網羅性を高め,多様な施設背景を持つ看護師に対して研究参加の機会を幅広く提供することを目的として採用した.
本研究では,前後3時点におけるSDM実践の行動意図スコアの変化を評価するため,Friedman検定に基づき必要サンプルサイズを算出した.G*Power 3.1を用いて,中等度の効果量(f = 0.25)(Cohen, 1988),有意水準α = 0.05,検出力1 – β = 0.80,測定間相関0.5と設定した結果,必要なサンプル数は28名と算出された.加えて,脱落者および質問票の欠測を見込み,脱落率40%を加味して,目標登録数を47名と設定した.
3. 介入プログラム 1) 介入プログラムの開発(表1) (1) 理論的設計教材はインストラクショナルデザインの理論である,Gagne et al.(2005/2007)の9教授事象およびARCSモデルをふまえて作成した(Keller, 2009/2010).プログラム内容については,ElwynらのSDM 3 Step ModelおよびThe Ottawa Hospitalが公開するOttawa Decision Support Tutorialを参考にした(Elwyn et al., 2010;Ottawa Hospital Research Institute, 2024).
| 学習成果 | 学習項目 | 学習内容 | ARCS, G9 | 所要時間 |
|---|---|---|---|---|
| 意思決定を学ぶ理由について説明する | 患者中心ケアの実践 | 学習目標と学習内容の説明 | C1, G2 | 5~10分 |
| 高度実践看護の根本となる基準,患者中心ケア,一人で決められる人ばかりではない | A2, G1 | |||
| 看護師の説明責任 | 医療法,日本看護協会の声明 | R1, G1 | ||
| まとめ | G9 | |||
| 意思決定について説明する | 意思決定とは | 学習目標と学習内容の説明 | C1, G2 | 5~10分 |
| 意思決定の定義,意思の特徴 | R3, G4 | |||
| 意思決定の主体は誰か | 意思決定の方法と意思決定の主体 | |||
| まとめ | G9 | |||
| SDMについて説明する | SDMとは | 学習目標と学習内容の説明 | C1, G2 | 10~15分 |
| SDMの定義,SDMの特徴,SDM実践の効果 | R1, G4 | |||
| SDMの定義に用いられている概念 | 患者の価値観/希望の特徴 | |||
| SDMが適している意思決定 | 各状況における対人援助職のかかわり方,中立性が求められる意思決定 | R1, G5 | ||
| 意思決定の中立性と医療者の倫理観 | 意思決定にどこまで中立でいるかは医療者の倫理規範による | R1, G4 | ||
| まとめ | G9 | |||
| SDMとそうでないものを分類する | SDMである事例とそうでない事例(前提知識を未知の事例に適用する) | 学習目標と学習内容の説明 | C1, G2 | 15~20分 |
| 6題の選択肢形式のクイズに回答する.解答には説明をつける ①SDMでは患者は一人で意思決定をする ②誰もがSDMが得意なわけではない ③SDMと診療ガイドラインは両立可能である ④SDMは感情を考慮しないで行う ⑤患者は大抵,「医師にお任せします」と言うので患者とのSDMはできないと思う ⑥SDMは医師と患者だけの二者間で行われる |
C2, R2, A3, A2, G4, G7 | |||
| SDMのスリートークモデルについて説明する | SDMの研修プログラムの動向 | 学習目標と学習内容の説明 | C1, G2 | 15~20分 |
| SDMの研修プログラムの数,スリートークモデルの特徴 | A2, G5 | |||
| SDMのスリートークモデルとは | スリートークモデルの定義と全体図 | A1, G4 | ||
| チームトーク(Team Talk) | R3, G4 | |||
| オプショントーク(Option Talk) | R3, G5 | |||
| ディシジョントーク(Decision Talk) | R3, G6 | |||
| まとめ | G9 | |||
| SDMについて区別する | 臨床において専門職が意思決定を支援している場面を視聴する | 実施方法について提示する | C1, G6 | 15~30分 |
| 臨床場面①医師と患児/家族が,患児の治療方法について意志決定する場面 約5分 | C2, R2, G5~7 | |||
| 臨床場面②ADLが低下した独居高齢者の今後の住まいについて意志決定する場面 約20分 | ||||
| SDM-Q-9を用いて動画の中で行われていたSDMを確認/評価する | R3, G6~7 | |||
| 2つの臨床場面を視聴し,どちらか一方の臨床場面についてオタワ意思決定ガイドを記入し,提出する | R3, G3~4 | |||
| SDMについて区別する | 職場で意思決定支援を行う医療従事者を観察する | 実施方法について提示する | C1, G6 | 30~60分 |
| 観察項目チェックリスト(SDM-Q-9)を用いて,意思決定支援を行う医療従事者を観察する | S1, R3, G4, G6 | |||
| 観察項目について実施していたら,リストにチェックをいれる | A3, G5 | |||
| 観察した医療従事者の実践について,これまで学んだことをふまえて,良かった点,改善できる点について考える | C3, G6~7, G9 | |||
| 改善できる点について,看護師としてどのようなサポートをすれば改善するかについて考える | C3, G3, G6~7 | |||
| 職場でSDMのスリートークモデルを実践する場合,どのような場面で実践可能か考える | C3, G5 | |||
| 考えた内容を言語化し,提出する | C3, G6~8 | |||
| SDMについて採用する | 勤務する職場においてSDMを実践する | 実施方法について提示する | C1, G6 | 60~90分 |
| スリートークモデルのチョイストーク,オプショントーク,ディシジョントークについて,オタワ意思決定ガイドを用いて実践する | R3, G5~7 | |||
| できそうな部分や説明方法から実践してみることを説明する | C3 | |||
| 記入したオタワ意思決定ガイドを提出する | A3, G3~4 | |||
| うまくいった支援について,観察項目チェックリスト(SDM-Q-9)をみながらすべて書き出す | R3, G5 | |||
| 難しいと感じた支援について,観察項目チェックリスト(SDM-Q-9)をみながらすべて書き出す | ||||
| 支援を難しくしている要因は何なのかについて考える | C3, G9 | |||
| 難しいと感じた支援を克服するための対策について考える | C3, G3, G6~7 | |||
| 職場の実践にどのようにSDMの実践を活かせそうか考える | C3, G5 | |||
| 考えた内容をレポートにし,提出する | C3, G6~8 |
ARCS:ARCSモデル(A1~A3, R1~R3, C1~C3, S1~S3)(Keller, 2009/2010),G9:Gagneの9教授事象(G1~G9)(Gagne et al., 2005/2007)
A(Attention)注意喚起(A1知覚的喚起,A2探究心の喚起,A3変化性)
R(Relevance)関連性(R1親しみ易さ,R2動機との一致,R3目的指向性)
C(Confidence)自信(C1学習要求,C2成功の機会,C3コントロールの個人化)
S(Satisfaction)満足感(S1自然の結果,S2肯定的な結果,S3公平さ)
G1注意を喚起する,G2目標を学習者に知らせる,G3前提条件を思い出させる,G4新しい事項を提示する,G5学習の指針を与える,G6練習の機会をつくる,G7フィードバックを与える,G8学習の成果を評価する,G9保持と転移を高める
SDM-Q-9(The 9-item Shared Decision Making Questionnaire)(Goto et al., 2020;Kriston et al., 2010):SDMを測定するための9項目の質問紙.20以上の言語に翻訳されており,プライマリケア,腫瘍学,小児科,精神疾患,予防医療など,様々な専門分野で利用されている.日本語版は2012年に後藤らによって翻訳・開発され,2020年に心理測定学的特性が検証された.
プログラムはMoodle 3.11上で提供し,総学習時間3~5時間を想定する自己主導型eラーニングである.構成は,スライド学習,演習,知識確認テスト(10問,合格基準80%)からなる.知識確認テストは演習が終了すると閲覧できるようにし,演習はスライド学習が終了すると閲覧できるように設定した.
学習ログは自動記録され,受講者はスマートフォンを含む任意のデバイスからアクセスできる(Aikina & Bolsunovskaya, 2020;Moodle, 2025).
プログラム受講中の参加者への対応は,5年以上の臨床歴および教育機関での教育歴がある看護職が担当した.
(3) パイロット検証開発後,SDM専門家8名による内容妥当性の検証と対象者5名によるパイロットテストを実施し,操作性・内容妥当性・所要時間を確認した.フィードバックを基に本プログラムのUI改善,スライド文言の修正,演習指示文の明確化を行った.
本プログラムはウェブベース教材の完全非公開サイトとして構築した.
2) 介入手続き (1) 募集・登録抽出した医療機関の看護部長あるいは教育担当者宛に研究説明文書・同意書等を郵送し,適格基準を満たす中堅看護師への配布を依頼した.対象者には,配布された紙媒体の書類を十分理解すること,およびデモページを操作・閲覧した後に,研究参加に同意するかどうか決めるよう依頼した.
対象者が研究参加に同意すると決めた場合,Adobe Acrobatのデジタル署名を使用した同意書に氏名と電子メールアドレスを記載するよう求めた.研究責任者は同意書を受領後,適格基準を確認し,登録完了のメールを研究参加者に送信した.
(2) 受講スケジュール登録完了メールにMoodle個別アカウント・初期パスワード・ログイン手順を記載し送信した.初回ログイン時にパスワードを変更させた.受講期間はログイン日から30日間とし,期間内は何度でもアクセス可能とした.学習支援・フォローアップとして,受講者はMoodleフォーラムまたはメール経由で研究責任者に随時質問できるようにした.質問紙票を含めプログラムの回答内容は受講生が閲覧できるようにした.
4. アウトカム 1) 主アウトカム:SDM行動意図主アウトカムは,臨床におけるSDM実践の行動意図(Intention)とし,CPD-Reaction質問票を用いて測定した.この質問票は,計画的行動理論や合理的行動理論,対人行動理論などの社会認知理論を組み合わせた統合モデルに基づく質問票であり,検証済みである(Bakwa Kanyinga et al., 2023;Bergeron et al., 2022;Légaré et al., 2017).また,本質問票は看護師を含む多職種を対象としたSDM関連のeラーニング研修評価での活用実績が報告されている(Asmaou Bouba et al., 2024;Ayivi-Vinz et al., 2022;Gomes Souza et al., 2025;Taqif et al., 2024).
本質問票は,12項目,5構成要素(表2)で構成され,行動意図を含む11項目は7段階リッカート尺度,社会的影響の1項目のみ5段階パーセンテージ尺度で回答を求める尺度である.開発研究ではCronbach α = 0.77~0.85の内部一貫性が報告されている(Légaré et al., 2014).各構成要素のスコアは,先行文献に則り,該当する項目の回答(1~7点または1~5点)の平均値を算出した(Légaré et al., 2017).
| 構成要素 | 項目数 | 例示項目 | スコア | 尺度スコア** |
|---|---|---|---|---|
| 行動意図 (Intention) |
2 | 私は対象者にSDMを実施するつもりである | 1~7 | (1 + 7)/2 |
| 社会的影響 (Social influence) |
3 | 看護職の中で私にとって重要な人のほとんどが対象者に対してSDMを実施している | 1~5/1~7* | (2 + 6 + 9)/3 |
| 能力に関する信念 (Beliefs about capabilities) |
3 | 私には対象者に対してSDMを実施する能力がある | 1~7 | (3 + 5 + 11)/3 |
| 道徳規範 (Moral norm) |
2 | 対象者にSDMを実施することは倫理的な行為である | 1~7 | (4 + 10)/2 |
| 結果に関する信念 (Beliefs about consequences) |
2 | 総合的にみてSDMは有益/無益である | 1~7 | (8 + 12)/2 |
* 社会的影響は3項目のうち1項目が5段階,2項目が7段階尺度である.
** 尺度別の平均スコア(スケール範囲=1~7).カッコ内は質問順の番号.
CPD-Reaction質問票には日本語版がないため,言語的に妥当な尺度の翻訳版を作成する際に使用されるISPORタスクフォース(Wild et al., 2005)に準拠して翻訳を実施した.ISPORタスクフォースは,患者報告式アウトカム尺度の翻訳に関する質を担保し,研究報告の質を高めるうえで有用である(稲田,2015).本研究では,逆翻訳までを実施した.
「臨床におけるSDM実践の行動意図」を指標とした理由として,「行動意図」は,計画的行動理論(Ajzen, 1991)において実際の行動の予測因子であると同時に,普及・実装科学(D&I science)の観点(Shelton et al., 2020)から「エビデンスが実践現場に受け入れられ,採用されるか」という実装の初期段階を測る代理指標の一つとなりえる指標であり,プログラムの理論的有効性と実践的価値の両方を評価するのに最適だと考えた.
2) 副次アウトカム副次アウトカムはCPD-Reaction質問票の4副構成要素(社会的影響・能力に関する信念・道徳規範・結果に関する信念)のスコアとした.
共変量として,年齢(連続変数)および性別を多変量解析に投入した.
5. データ収集方法本研究ではMoodle 3.11(GPLライセンス)を学習管理プラットフォーム兼質問票として用いた.回答データはMoodleのMySQLデータベースに暗号化し保存した.
1) 質問票配信・回収フローCPD-Reactionは,T0(受講前),T1(受講直後),T2(受講1か月後)にMoodle上で実施した.T0時に参加者の背景情報として,年齢,性別,所属施設種別(病院,診療所,訪問看護)について回答を求めた.T0のCPD-Reactionおよび参加者の背景情報に回答するとプログラムを受講できるよう設定した.T1のCPD-Reactionは,知識確認テストを合格すると回答できるようにした.T1,T2の未回答者にはMoodleが自動送信するリマインダー(3日おき最大2回)を設定した.リマインダー後も未回答の場合は研究責任者が1回,個別メールで督促した.
2) データ管理とデータ品質管理データ管理として,Moodle上で収集した回答データはSSL暗号化下に保存し,CSV形式でエクスポートした後,匿名IDのみ保持して分析用ファイルを作成した.
データ品質管理として,入力制限(リッカート尺度項目には範囲制限(1~7または1~5)を設定し,数値以外の入力を禁止),論理チェック(回答送信時に半角数値以外の値を入力した場合,エラーが表示され再入力を促す),監査証跡(回答修正が発生した場合はMoodleのログに自動記録し,修正前後の値とタイムスタンプを保存するよう設定)を行った.
3) データ抽出と欠測値処理データ収集終了後,データ管理の手順でデータをエクスポートした.回答はMoodle上で必須設定(すべてチェックされた場合,終了となる)としたため,部分的に欠落した値はなかった.また,同一IP・同一時間帯から送信された重複回答は最初の回答を採用し,後続を削除した.データ収集期間は2023年3月~2024年9月であった.
6. 統計解析統計解析にはSPSS Statistics 26(IBM. Corp)を用いた.
記述統計には平均±標準偏差を用い,カテゴリデータは人数(%)で示した.
1) 主解析:時点間差の検定行動意図スコア(T0・T1・T2の3時点)は,同一参加者からの繰り返し測定であり線形ではないデータの場合も考えられるため,正規性を前提としないFriedman検定で比較した.検定が有意な場合は,Wilcoxonの符号付き順位検定でT0–T1,T0–T2,T1–T2の多重比較を行った.多重比較に伴う第一種の過誤の累積を抑制するため,有意水準を調整するBonferroni法を適用した(α_adj = 0.05/3 = 0.017).効果量にはKendallの一致係数Wを算出し,0.1,0.3,0.5をそれぞれ小・中・大の目安とした(鈴川・豊田,2012).
2) 副次解析:SDM実践の行動意図と関連する要因T1時点での行動意図と関連する要因を検討する.T1(受講直後)の行動意図を従属変数とし,社会的影響,能力に関する信念,道徳規範,結果に関する信念の4構成要素スコアを主要説明変数,年齢(連続),性別(女性=1,男性=0)を共変量として重回帰分析(強制投入法)を行った.VIFは,5未満を多重共線性の許容基準とした.
全解析は両側検定,α = 0.05とした.効果量または95%信頼区間を併記し,P値のみの解釈を避けた.
7. 倫理的配慮研究目的,参加・撤回の自由,個人情報の取扱い,想定される利益・不利益等を平易な日本語で説明した書類を,所属施設の看護部長あるいは教育担当者を通して研究対象者に郵送した.同意書の取得については,IV.研究方法の3.介入プログラム2)介入手続きに記載した.本研究は,自治医科大学附属病院医学系倫理審査委員会の審査を受け,承認番号(臨大22-028)を取得した.
参加に同意した看護師および適格基準を満たした登録者は72名であった.登録後,プログラム開始(T0)時の調査に回答せず脱落した者が23名であったため,T0時の参加者は49名であった.その後,脱落者なく経過したため,解析の対象となったのは49名であった(図1).

参加者の平均年齢は35歳(SD7.4),女性38名(77.6%),病院勤務44名(89.8%),診療所勤務4名(8.2%),訪問看護ステーション勤務1名(2.0%)であった.
CPD-Reaction質問票の5構成要素の内部一貫性は,行動意図のCronbach α = 0.875,社会的影響のCronbach α = 0.706,能力に関する信念のCronbach α = 0.774,道徳規範のCronbach α = 0.707,結果に関する信念のCronbach α = 0.709であった.
1. 主アウトカム:行動意図スコアの時点間比較(表3)T0時点での行動意図スコアの平均は5.33(SD1.50),T1時点の平均は6.06(SD1.06),T2時点の平均は5.76(SD1.16)だった.
n = 49
| 参加者 | T0受講前 | T1受講直後 | T2受講1か月後 |
|---|---|---|---|
| n = 49 (3時点完答者) |
5.33 ± 1.50 | 6.06 ± 1.06 | 5.76 ± 1.16 |
平均±標準偏差
Friedman検定では3時点間に有意差が認められた(χ2 = 14.09, df = 2, p = 0.001).効果量Kendallの一致係数Wは0.14と算出され,小程度の変化であった.
事後解析(Wilcoxon符号付き順位検定,Bonferroni補正α = 0.017)では,T0 vs. T1(Z = –3.44, p = 0.001)は上昇,T0 vs. T2(Z = –1.73, p = 0.083)は有意差なし,T1 vs. T2(Z = 3.75, p < 0.001)は減少した.
2. 副次アウトカム 1) CPD-Reaction構成要素の推移(表4)道徳規範のみが3時点で有意差を示した(χ2 = 31.953, p < 0.001).受講直後(T0–T1)および1か月後(T0–T2)で上昇した(p < 0.001).受講直後と1か月後の差(T1–T2)は有意ではなかった(p = 0.11).効果量 Kendall’s Wは0.33であり,中等度の変化が認められた.その他の3構成要素は有意差を示さなかった(p > 0.05, W < 0.10).
n = 49
| 構成要素 | T0受講前 | T1受講直後 | T2受講1か月後 | Friedman χ2 (df = 2) |
p値 | Wilcoxon p (T0–T1/T0–T2/T1–T2)* |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 社会的影響 | 4.12 ± 1.17 | 4.27 ± 0.96 | 4.08 ± 1.10 | 2.589 | 0.274 | ― |
| 能力に関する信念 | 4.16 ± 1.17 | 4.56 ± 0.81 | 4.33 ± 1.05 | 5.593 | 0.061 | ― |
| 道徳規範 | 5.57 ± 1.17 | 6.21 ± 0.95 | 6.10 ± 0.96 | 31.953 | < 0.001 | <0.001/<0.001/0.11 |
| 結果に関する信念 | 5.66 ± 1.17 | 5.56 ± 1.61 | 5.65 ± 1.32 | 1.942 | 0.379 | ― |
値は平均±標準偏差.* Bonferroni補正後の有意水準α = 0.017を適用.
4要素の中では,能力に関する信念が最も強い正の予測因子であり(β = 0.445, p < 0.001),次いで道徳規範(β = 0.386, p < 0.001)が行動意図の向上に関連した.いずれの変数もVIF < 2.2と多重共線性の懸念は低かった.
n = 49
| 変数 | 標準化偏回帰係数β | t値 | p値 | 95%信頼区間 | VIF |
|---|---|---|---|---|---|
| 社会的影響 | 0.126 | 1.179 | 0.245 | –0.100~0.381 | 1.803 |
| 能力に関する信念 | 0.445 | 3.797 | <0.001 | 0.273~0.893 | 2.155 |
| 道徳規範 | 0.386 | 4.135 | <0.001 | 0.221~0.643 | 1.372 |
| 結果に関する信念 | 0.118 | 1.400 | 0.169 | –0.035~0.191 | 1.118 |
| 性 女性(vs.男性) | –0.077 | –0.775 | 0.443 | –0.702~0.312 | 1.557 |
| 年齢 | –0.169 | –1.922 | 0.061 | –0.050~0.001 | 1.220 |
| 定数 | ― | 0.830 | 0.411 | –1.261~3.021 |
従属変数:行動意図(Intention)T1.
本研究は,中堅看護師を対象としたeラーニング形式のSDM教育プログラムを開発し,その介入がSDM実践の行動意図に与える影響と,その関連要因を明らかにすることを目的とした.以下に,得られた結果に基づき考察を展開する.
1. 教育プログラムの有効性と効果の持続性に関する考察本研究の主要な結果として,開発したeラーニングプログラムは,受講直後(T1)においては中堅看護師のSDM実践に対する行動意図を高めることを示した.しかし,行動意図の変化の効果量(Kendall’s W = 0.14)は小さかった.このことは,統計的な有意差は認められたものの,本プログラムが参加者の行動意図に与えた実践的な影響は限定的であった可能性を示唆するものであり,単回のeラーニング介入のみで,中堅看護師のSDM実践に対する行動意図を変容させることには限界があることを示していると考える.
また,受講直後に上昇した行動意図スコアは,1か月後(T2)には介入前(T0)との間に有意差が見られなくなるまで減衰した.これは,一度の教育介入による効果が時間経過とともに薄れることを示していると考えられ,知識や意図の変容が必ずしも持続的な行動変容に結びつかないという,教育介入研究で指摘されている課題(Bailey et al., 2020)と一致する.
これらのことから,仮説1は部分的に支持されたが,学習効果を維持・強化するためには,一過性の研修に留まらず,定期的なフォローアップ,実践を振り返る機会の提供,あるいは臨床現場での実践をサポートする組織的な仕組みづくりが不可欠であることも示唆していると考える.
2. SDM実践の行動意図と関連する要因に関する考察本研究のもう一つの知見は,プログラム受講直後の行動意図に影響を与える心理社会的要因を特定したことである.重回帰分析の結果,「能力に関する信念」(β = 0.445)および「道徳規範」(β = 0.386)が,行動意図に対して正の関連を持つことが認められた.
「能力に関する信念」,すなわち,自分はSDMを実践できるという自己効力感に近い信念が,最も行動意図の高さと関連していた因子であったことは,単にSDMの知識や手順を学ぶだけでなく,それを実践できるという自信を醸成することが,行動意図を高める上で重要であることを意味する(Sheeran et al., 2016).このことから,本プログラムはeラーニング形式であったため,実践的なスキル訓練には限界があった可能性があると考えられる.今後の教育プログラムにおいては,職場で観察項目チェックリストを見ながらSDMを実践するだけでなく,シミュレーションやロールプレイングといった演習で成功体験を積み,できるという感覚を育む工夫が求められると考える.
次に,「道徳規範」,すなわち,SDMを実施することは倫理的な行為であるという信念も,看護師の行動意図を理解する上で重要な要素である.副次アウトカムの分析で,「道徳規範」スコアのみがプログラム介入によって向上し,その効果が1か月後も維持されていた.
動機づけに関する自己決定理論では,行動の価値や意義を自己のものへと取り入れていく内在化の過程を経ることで,より自律的で持続的な動機づけが生まれるとされる(西村,2019).先行研究でも類似の結果が示されており(Ayivi-Vinz et al., 2022;Bakwa Kanyinga et al., 2023;Légaré et al., 2017;Taqif et al., 2024),本研究において「道徳規範」スコアが1か月後も持続した理由の一つとして,参加者がSDMの実践を単なる業務上の行為としてではなく,患者中心のケアを実現するという看護職の核となる価値を持つ行為として認識し内在化させた可能性が考えられる.
このことから,外発的に動機づけられた活動であっても,学習者の価値観との統合を促すアプローチを工夫しSDM教育プログラムに組み込むにより,行動変容につながる内在化を促すことができると考える.
対照的に,「社会的影響」と「結果に関する信念」は,行動意図と有意な関連を示さなかった.わが国の医療現場ではSDMの普及が道半ばであり(石川,2020),周囲の同僚や上司がSDMを実践しているという「社会的影響」がまだ十分に形成されていない可能性がある.また,eラーニングという個人学習の形態が,職場全体の規範や文化への働きかけとしては弱かったとも考えられる.「結果に関する信念」については,介入前のスコアが比較的高かったことから,参加者はもともとSDMの有益性を認識しており,プログラムによる向上の余地が少なかった(天井効果)可能性が考えられる.
3. 本研究の意義学術的には,国内で不足していた中堅看護師向けの体系的なSDM教育プログラムを開発し,準実験研究デザインで評価した点にあると考える.また,国際的に妥当性が示されているCPD-Reaction質問票を日本語に翻訳して使用し,行動意図とその規定要因を定量的に分析したことは,国内のSDM教育研究の評価手法の一助となると考える.
実践的には,eラーニングが多忙な中堅看護師の学習ニーズに応える手段となり得る可能性を示した.さらに,行動意図の向上には「能力に関する信念」と「道徳規範」の涵養が鍵となることを明らかにしたことで,教育プログラム設計に対して具体的な示唆を示せたのではないかと考える.
本研究にはいくつかの限界が存在する.第一に,対照群を設けない前後比較デザインであったため,観察された変化がすべてプログラムによるものだと断定することはできず,時間経過や他の要因の影響を排除できない.
第二に,参加者は自発的に研究に応募した看護師であり,元来SDMへの関心が高い層であった可能性(選択バイアス)があったこと,および参加者の約9割が病院勤務者であったことから,結果の一般化には慎重を期す必要がある.
第三に,本研究のアウトカムは「行動意図」に限定されている.本プログラムが臨床現場における中堅看護師のSDM実践行動をどの程度変化させたか,また,それが患者の治療満足度や意思決定への関与といった患者アウトカムにどのような影響を与えたかについては未検証である.
第四に,行動意図の関連要因を検討した重回帰分析は横断的なデザインであり,変数間の因果関係を論じることはできない.あくまで介入後の特定の時点における関連性を示したに過ぎない.
最後に,本研究で使用したCPD-Reaction質問票の測定方法に関する限界が挙げられる.「社会的影響」の構成要素は,5段階尺度で測定する項目と7段階尺度で測定する項目が混在していた.本研究では,尺度の開発を行った先行研究(Légaré et al., 2014)に準拠し,各項目の回答値をそのまま用いて平均値を算出したが,この方法では尺度範囲の異なる項目がスコアに与える重みが不均等になり,測定の妥当性に影響を与えた可能性がある.先行研究との比較が目的ではなく,より厳密な評価を行う必要がある場合は,各項目を0~1の範囲に正規化するなど,尺度を調整した上でスコアを算出するといったことが求められる.加えて,日本語版CPD-Reaction質問票の信頼性,妥当性の検証も必要である.
これらの限界を踏まえ,今後の研究としては,対照群を置いたランダム化比較試験による,より厳密な効果検証が望まれる.また,アウトカムとして実際のSDM実践行動や患者アウトカム(治療満足度,自己効力感など),客観的な行動評価指標を測定し,意図から行動,そして患者への影響までを包括的に捉えたうえで,意図と行動のギャップを埋める要因を探求する必要がある.さらに,本研究で示された効果の持続性の課題に対応するため,学習効果を維持・強化するための継続的な支援策を組み合わせたプログラムの開発と評価が,今後の重要な課題となると考える.
本研究は,中堅看護師向けに開発したeラーニング形式のSDM教育プログラムが受講直後の行動意図を短期的に向上させる可能性を示したが,その効果量は小さく,1か月後には減衰した.
行動意図には「能力に関する信念」と「道徳規範」が関与していた.今後は継続的フォローアップや組織的支援を組み込んだ教育プログラムの開発と,対照群を設けた厳密な効果検証が必要である.
わが国の医療現場において患者中心のケアをさらに推進していくためには,個々の看護師の能力と倫理観を育む教育内容を深化させるとともに,その学びを臨床実践へとつなげ,持続させるための組織的な支援体制を構築していくことが不可欠であると考える.
付記:本論文の一部は,15th International Nursing Conference & 28th East Asian Forum of Nursing Scholarsにおいて発表した.
謝辞:本研究にご協力いただきました中堅看護師の皆様,中堅看護師様へお取次ぎを行っていただいた看護部長,教育担当者様に心より御礼申し上げます.本研究はJSPS科研費(JP22K10686)の助成を受けて実施した.
利益相反:本研究における利益相反は存在しない.
著者資格:関山は研究全般を実施,江角は研究デザイン,統計分析の助言および実施,村上は研究の着想およびMoodle管理,春山は結果の解釈への助言,論文の一貫性等の確認を行った.すべての著者は,最終原稿を読み,承認した.