日本看護科学会誌
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脳卒中者が体験しているしびれや痛みの様相
登喜 和江蓬莱 節子山下 裕紀高田 早苗柴田 しおり
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キーワード: 脳卒中者, しびれ, 痛み, 対処
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2005 年 25 巻 2 号 p. 75-84

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抄録
脳卒中後遺症としてのしびれや痛みをもつ人の感覚や表現の特徴とその対処を明らかにすることを目的に, 25名の参加者に半構成的インタビューを行った. しびれや痛みは, (1) 個々の参加者によって多様に表現される一方, 表現しがたいとする人も少なくない. (2) 明確に区別されにくく, 人によってはしびれが強くなると痛みに近い感覚として体験される. (3) 気象の変化等による深部や内部のしびれ・痛みとして知覚される場合と雨風が直接当たることで誘発される皮膚表面のしびれ・痛みといった一見相反する感覚をあわせもつ. (4) 眠ると感じない, 他に意識が向いている時は忘れている, しびれ・痛みに意識が集中すると強く感じられる等の特徴が見出された. また, しびれや痛みは, それ自体として知覚されるだけでなく <感覚の不確かさ><温冷感覚の変化><感覚の違和感> といった特異な感覚を伴っている. この痛み・しびれは, 脳卒中者の生活に多様な影響をもたらしており, 参加者は<しびれ・痛みそのものへの対応><身体との折り合い><道具世界との協調><周囲との付き合い><自分自身と向き合う>といった対処で生活を維持しようと努めていた.
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