日本看護シミュレーションラーニング学会誌
Online ISSN : 2758-5476
総説
看護シミュレーション教育の評価の現状
―模擬患者を活用した看護演習の教育評価に関する国内外の文献検討より―
河部 房子斉藤 しのぶ和住 淑子栗原 幸子林 恵里子山岸 仁美
著者情報
ジャーナル フリー

2023 年 1 巻 p. 2-11

詳細
抄録

目的:模擬患者(SP)への看護演習の教育評価に焦点をあてた国内外の文献を対象に,看護シミュレーション教育の評価の現状を明らかにする.

方法:看護学生を対象にSPを活用した看護展開に焦点を当てたシミュレーション教育の実践,かつ教育の実際とその評価内容が読み取れる60文献を分析対象とした.分析は,Aシミュレーション教育の目的,B目的に対する評価の視点,に照らして行った.分析Aはカテゴリー化し,Bは内容を概観して評価対象を類別し,評価方法についてまとめた.

結果:シミュレーション教育の目的では,看護実践に焦点をあてた9カテゴリー,看護実践以外に焦点をあてた3カテゴリーが見出された.シミュレーション教育の評価は【看護実践に関わる評価】【学生の学習活動や態度に関わる評価】【教育方法に関わる評価】【その他】の4つに類別された.

結論:シミュレーション教育を看護学生の看護実践能力向上につなげるための示唆が得られた.

著者関連情報
© 2023 一般社団法人日本看護シミュレーションラーニング学会
前の記事 次の記事
feedback
Top