2025 年 3 巻 p. 14-19
本稿では,劇団員がSP活動をはじめる際に抱いた困難に着目し,SP活動の支援の充実や運営のブラッシュアップを図るための考察を行うこととした.女性劇団員20人を対象とし,模擬患者活動をはじめる際に抱いた困難についてのアンケート調査を行った.その結果,「シナリオの患者と自分との経験を重ね合わせてしまうこと」「知らない病名を演じること」「治療の状況や環境をイメージすること」「病気をもつ患者がどのような気持ちなのか想像すること」「自分の発言が学生の学びに影響すること」「学生の立場を思いやりすぎて演技に影響してしまうこと」の平均点が他の項目より高かった.患者像や受けるケアについて,早期に演習の依頼と説明を行う配慮,劇団員の強みを活かした演技とフィードバックの訓練,リラックスして演技に臨める環境調整,教育的な役割意識のさらなる醸成に向けた支援が重要となる.