におい・かおり環境学会誌
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特集(最近の家庭用芳香消臭脱臭剤の動き)
家庭用芳香消臭脱臭剤の事故事例と製品表示による事故防止対策
—トキシコビジランスの立場から—
波多野 弥生遠藤 容子黒木 由美子真殿 かおり飯塚 富士子吉岡 敏治
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2006 年 37 巻 5 号 p. 362-370

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抄録

(財)日本中毒情報センターで受信した家庭用品による急性中毒事故の発生状況を解析した結果,事故は製品の用途,成分,剤型,容器,使用方法,使用場所などの要因が複合的に作用して発生していた.芳香消臭脱臭剤による事故の発生状況は多種多様な製品が市販されていることを反映してさまざまであり,また高齢者では健康被害のリスクが高いと考えられる.一方,企業の製品表示作成者に対して健康被害の危険認識度に関するアンケート調査を行ったところ,危険認識度は低く,製品表示作成のための基礎資料も十分ではないが,製品表示作成に健康被害事故情報が有用であると考えていることが判明した.以上を基に(財)日本中毒情報センターではトキシコビジランスの立場から製品表示作成システムを提案した.

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© 2006 (社)におい・かおり環境協会
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