抄録
従来の酸化チタン光触媒は,紫外線が照射されるとその反応が進行し,表面に吸着している有機物を酸化分解したり,表面が水となじみやすい親水性となる.そのため,これまでの光触媒製品は,外装建材などを中心に屋外利用のものが多く見られた.しかし,屋内の室内光下においても光触媒反応による空気浄化や抗菌・抗ウィルス効果,セルフクリーニング効果を得たいと,可視光応答型の光触媒材料について,研究開発が進められてきた.今回,室内光下でも十分な光触媒活性を発揮する新規な可視光応答型光触媒材料を開発したので,紹介する.