福岡大学薬学部 臨床薬物治療学
2021 年 52 巻 2 号 p. 118-124
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現代人の多くが睡眠不足や睡眠の質の低下を訴えている.睡眠の問題は免疫や認知機能の低下,うつ病や認知症といった精神神経系疾患の発症リスク増加などに寄与する.睡眠環境や生活習慣の見直しを通じて,睡眠を十分に摂るための生活改善を目指すのが理想的だが,実現は難しい.補完・代替療法の1つアロマセラピーは,睡眠の質を改善することが示されている.本稿では,天然植物精油に含まれる香りの効果について,睡眠不足による海馬の機能失調および自発睡眠に焦点を当て,筆者らの研究知見の紹介と関連論文の概説を行う.
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