におい・かおり環境学会誌
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研究論文
GPC分画とGC-MS分析および官能試験による芋焼酎の香りに寄与する成分の解析
松原 英隆 浦野 紘平
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2023 年 54 巻 4 号 p. 245-253

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抄録

芋焼酎(25度)の20倍濃縮液(酢酸エチル/アセトン=1:1溶液)を5.0 mL間隔でGPC分画した.GPC分画液はGC-MS分析で香気成分の同定と定量を行ない,検出された各香気成分は溶液閾値を求めた.次に,香気成分の濃度を溶液閾値で除してGPC分画液に含まれる成分のそれぞれの香気強度を算出し,芋焼酎の香りに寄与している香気成分を推察した.3種類の芋焼酎に含まれる香気成分の種類と香気強度を調べたところ,キンモクセイのような華やかな香りの芋焼酎Dは,芋焼酎Eと芋焼酎Fに比較してLinalool,β-Ionone,およびVanillinの寄与が大きかった.また,類似した香りの芋焼酎Eと芋焼酎Fについて比較したところ,芋焼酎EはPhenethyl alcoholの寄与が大きく,芋焼酎FはVanillinの寄与が大きかった.

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© 2023 (社)におい・かおり環境協会
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