抄録
この模擬裁判のセッションでは、オンライン面談の是非、会社及び対応の妥当性、労働者自身のリハビリ勤務に対する非協力などにつき、労働者側弁護士、主治医、会社側弁護士、産業医、総括コメンテーター(産業医)それぞれの立場から討議がなされた。議論を通じ、法学と医学それぞれの立場の違いから、事案に対する見方や考え方の違いがあることが浮かび上がり、また「より良い産業保健対応」という目的の観点からは、立場の相違なく、むしろ普段の実務においても、法律職と医療職がより協同することが「より良い産業保健対応」につながるという実感を共有し得るセッションとなった。