抄録
第一報告は、自然災害の発生時、復旧・復興時における被害の実態を、能登半島地震を例にしながら、紹介した。そのうえで、自然災害による被害の防止・軽減のために、産業保健スタッフの果たすべき役割、自然災害発生時、復旧・復興の各段階に応じて明らかにした。第二報告は、労働裁判例を素材にして、自然災害による被害の防止・軽減のための法的対策(例えば、安全配慮義務)を挙げたうえで、災害の予見可能性の立証において課題があることを解説した。さらに、自然災害による被害に対する補償の問題を考える場合、自然災害と精神疾患発生の因果関係の立証に課題があることを報告した。