目的:急性期病院手術室で働く医師の看護師との協働・連携の経験の内容を明らかにする. 方法:手術室で勤務する医師 9 名を対象にした看護概念創出法による質的帰納的研究. 結果:半構造化面接により291コード,91サブカテゴリ,21カテゴリと4つのコアカテゴリ【看護師との情報共有・補完行動によるテンポとリズムの知覚】【新たな課題の出現と既存のシステムの調整】【効果的な手術実践のためのリーダーと認識】【看護師の態度による円滑・安全な医療提供への影響】を創出した. 考察:医師は看護師の専門・実践的知識と看護師間の補完等による, 良いテンポやリズムによる手術環境の整備や看護師の専門性の向上とシステムの調整を期待していた. 医師は看護師との良好な人間関係は,手術安全行動となることを経験し知覚しており,看護師との良好な関係を維持するためには,医師の円滑な自己主張を可能とする研修や看護師による配慮の必要性が示唆された. 結論:急性期病院手術室での医師の看護師との協働・連携の経験の内容は【看護師との情報共有・補完行動によるテンポとリズムの知覚】【新たな課題の出現と既存のシステムの調整】【効果的な手術実践のためのリーダーと認識】【看護師の態度による円滑・安全な医療提供への影響】であった.