日本産業看護学会誌
Online ISSN : 2188-6377
研究報告
中高年看護師における仕事意欲および生きがい感と定年後の就業継続意向との関連
小野 郁美三木 明子吉田 麻美
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2019 年 6 巻 1 号 p. 16-23

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抄録

【目的】40 歳以上の中高年看護師における仕事意欲および生きがい感と定年後の就業継続意向との関連を明らかにした.【方法】9 病院の看護師に無記名自記式質問紙調査にて仕事意欲測定尺度と生きがい感尺度を用いて,定年後の就業継続意向を3 群に分けて分析した.【結果】40 歳代は398 名,50 歳代以上は238 名であった.定年後の現職継続意向者は40 歳代で34.5%,50 歳代以上で40.1%であった.仕事意欲については,40 歳代は現職継続意向者が他の2 群より,50 歳代以上は現職継続意向者が他職種就業意向者より有意に高かった.生きがい感では,40 歳代は退職意向者が現職継続意向者より有意に高かった.【結論】定年後の現職就業継続を促進するためには,仕事意欲を維持するだけでなく,体力等が低下しても働けるよう,身体的負荷を軽減する用具の活用やチームとして能力を補完しあえる職場環境を構築する必要がある.

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© 2019 日本産業看護学会
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