日本視機能看護学会誌
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PA・ヨード点眼・洗眼液® を用いた皮膚消毒効果
河部 至貴 城 典子山川 良治
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ジャーナル オープンアクセス

2020 年 5 巻 p. 1-4

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抄録
目的:眼科術前消毒法において眼周囲皮膚には皮膚用の消毒薬を使用するのが一般的である。A 病院の術前消毒法には結膜嚢内に加え,眼周囲皮膚にも6 倍希釈PA・ヨード点眼・洗眼液®( 以下PAI) を使用している。この方法で眼周囲皮膚消毒効果を検証する。 方法:2019 年3 月〜4 月の間に,A 病院で白内障入院手術を予定した65 歳以上の患者22 名29 眼を対象とした。洗眼消毒前後で頬部皮膚をBD BBL カルチャースワブプラスTM® で擦過し,培養を行った。 結果:消毒前の培養結果は29 眼中12 眼で菌が検出され,消毒後の培養結果は29 眼中3 眼で菌が検出された。両群に統計学的に有意差を認めた。 考察:A 病院での眼周囲皮膚消毒後の細菌検出率は十分低い数値であることが確認できた。長時間の手術に対する有用性を検証するためには,さらなる研究を行う必要があると考えられた。
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© 2020 日本視機能看護学会
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