日本創造学会論文誌
Online ISSN : 2433-4588
Print ISSN : 1349-2454
製品価値についての実証データに基づく新価値分析
櫻井 敬三于 金
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2020 年 23 巻 p. 36-60

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抄録
開発した製品が売れずに終わることがしばしばある。その理由は表層的な理由づけだけで処理していいのだろうか。箪者は製品価値とは何かを考えることとした。製品価値を見直す必要性に言及する。そのために日中の乗用車の価値把握アンケート調査からの実証データを基に新価値分析の方法をまとめた。その結果,価値観にまで遡った分析(価値分析)が重要であることがわかった。具体的には① 所有と利用・部分改善と全面改善・穀争有無の3判断を明確に行うこと,② 価値把握アンケート調査から判定者集団が新たな気づきを発見すること,③ 価値把握には機能的価値と意味的価値を抽出すること,④ 貴重価値は属性値が違っても同一評価結果であることを見抜くこと,⑤ 改善アイデア発想は機能変換発想法と目的展開法を使い分けること,⑥ 最終評価は期待顧客価値をライフサイクルで比較することの6項目を実施することが有効であることを明らかにしている。
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© 2020 日本創造学会
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