理論応用力学講演会 講演論文集
第59回理論応用力学講演会
セッションID: 2D01
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OS3 風応答・風環境の予測・制御
市街地キャビティからの濃度拡散に関する乱流統計量測定の実験
*中尾 圭佑加藤 信介高橋 岳生
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抄録

 建て込みの進む近年において、生物兵器テロや汚染物質漏洩などに対して堅牢性を持ちうるだけの市街地の風環境を確保することは早急に解決されるべき懸案事項である。市街地における風通しを把握するために、100mm×100mm×200mmの直方体ブロックを風洞内に敷き、市街地を模擬した基本的な風の障害物の形態を作成した。その中心部を簡易的なキャビティとし、そのキャビティ中心からトレーサガスを発生させた。模型の配置は風洞主流に対して5度の傾斜をつけることで、対称性をなくし測定条件の不安定性を除去したうえで測定を行った。変動濃度、変動速度を同時測定し、各ベクトル方向の乱流濃度フラックスを測定した。キャビティ内の濃度拡散の空間的な傾向を理解し、平均濃度勾配と乱流濃度フラックスを比較し、乱流拡散係数の空間分布を明らかにした。また、変動濃度の確率密度分布の4次モーメントである尖度の分布を示し、その傾向と平均濃度分布の傾向について考察した。

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© 2010 社団法人日本建築学会
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