主催: 日本学術会議 機械工学委員会・土木工学・建築学委員会 合同IUTAM分科会
共催: 応用物理学会, 化学工学会, 地盤工学会, 土木学会, 日本応用数理学会, 日本風工学会, 日本機械学会, 日本気象学会, 日本計算工学会, 日本建築学会, 日本原子力学会, 日本航空宇宙学会, 日本材料学会, 日本地震工学会, 日本数学会, 日本船舶海洋工学会, 日本伝熱学会, 日本物理学会, 日本流体力学会, 日本レオロジー学会, 農業農村工学会
建て込みの進む近年において、生物兵器テロや汚染物質漏洩などに対して堅牢性を持ちうるだけの市街地の風環境を確保することは早急に解決されるべき懸案事項である。市街地における風通しを把握するために、100mm×100mm×200mmの直方体ブロックを風洞内に敷き、市街地を模擬した基本的な風の障害物の形態を作成した。その中心部を簡易的なキャビティとし、そのキャビティ中心からトレーサガスを発生させた。模型の配置は風洞主流に対して5度の傾斜をつけることで、対称性をなくし測定条件の不安定性を除去したうえで測定を行った。変動濃度、変動速度を同時測定し、各ベクトル方向の乱流濃度フラックスを測定した。キャビティ内の濃度拡散の空間的な傾向を理解し、平均濃度勾配と乱流濃度フラックスを比較し、乱流拡散係数の空間分布を明らかにした。また、変動濃度の確率密度分布の4次モーメントである尖度の分布を示し、その傾向と平均濃度分布の傾向について考察した。