主催: 日本学術会議 機械工学委員会・土木工学・建築学委員会 合同IUTAM分科会
共催: 日本機械学会, 日本気象学会, 日本地震工学会, 日本物理学会, 農業農村工学会, 応用物理学会, 化学工学会, 地盤工学会, 土木学会, 日本応用数理学会, 日本風工学会, 日本計算工学会, 日本建築学会, 日本原子力学会, 日本航空宇宙学会, 日本材料学会, 日本数学会, 日本船舶海洋工学会, 日本伝熱学会, 日本流体力学会, 日本レオロジー学会
長方形キャビティの上面を一定速度で動かすことにより引き起こされる、キャビティ内の3次元定常流について数値シミュレーションを行った。種々のアスペクト比、スパンアスペクト比をもつキャビティについて、Reynolds 数が100から400の範囲で流れの構造を調べた。 MAC 法を用いて3次元非圧縮性Navier-Stokes 方程式を解いた。方程式中の空間微分を求めるために、著者らの開発した高解像度高精度の結合コンパクト差分法を採用した。 計算により得られた速度場を用いて、ある点から出発した流体粒子の軌跡を描いて、流線の可視化を行った。その結果、流線の局在化やカオス的流線の存在が確認された。上面の移動の向きに垂直な平面と流線の交点を描いてPoincare 断面を作成した。非自励1次元Hamilton系で知られている、不変トーラスと共鳴による分裂、そしてカオス的分布の構造がPoincare 断面上に見られた。これらの構造のReynolds 数の変化に伴う現れ方が、キャビティのアスペクト比にどのように依存するか調べた。