主催: 日本学術会議 「機械工学委員会,土木工学・建築学委員会合同IUTAM分科会」
共催: 応用物理学会, 化学工学会, 自動車技術会, 地盤工学会, 土木学会, 日本応用数理学会, 日本風工学会, 日本機械学会, 日本気象学会, 日本計算工学会, 日本計算数理工学会, 日本建築学会, 日本原子力学会, 日本航空宇宙学会, 日本混相流学会, 日本地震工学会, 日本数学会, 日本船舶海洋工学会, 日本伝熱学会, 日本物理学会, 日本流体力学会, 農業農村工学会, 力学アカデミー
本研究では,転波列の平衡状態での特性を明らかにするために,有限体積法に基づく数値解析と非線形解析を行った.数値解析では,一定周期の擾乱を与えることで,擾乱周期に応じて形成される転波列の特性について検討し,擾乱周期が十分に長くなると,十分に発達した転波列が一意の波長にならず様々な波長をもつ動的な平衡状態になることを示した.非線形解析においては,基本波数を1次モードから3次モードまで考慮した擾乱の表示式を基礎式である浅水流方程式に代入することで振幅に関する連立常微分方程式を導出し,それらを数値解析的に解いた.その結果,1次モードのみを考慮した場合,擾乱は,増幅するか,減衰するかのみだが,2次モード以上を考慮した場合,波形を維持するような波数の安定領域が現れることを示した.また,数値解析結果とこの非線形解析結果を比較するとこの波形を維持する安定領域での傾向がよく対応することが明らかになった.