主催: 日本学術会議 「機械工学委員会,土木工学・建築学委員会合同IUTAM分科会」
共催: 応用物理学会, 化学工学会, 自動車技術会, 地盤工学会, 土木学会, 日本応用数理学会, 日本風工学会, 日本機械学会, 日本気象学会, 日本計算工学会, 日本計算数理工学会, 日本建築学会, 日本原子力学会, 日本航空宇宙学会, 日本混相流学会, 日本地震工学会, 日本数学会, 日本船舶海洋工学会, 日本伝熱学会, 日本物理学会, 日本流体力学会, 農業農村工学会, 力学アカデミー
近年,被災建物に対する修復性の議論が始まっており,修復性を志向した設計法の確立と整備が進められている。鋼部材を対象とした先行研究において,既往の補修方法の一つである箱型補修法を用いた場合,耐力は向上するが,亀裂や破断で決まる終局限界耐力を上回ることを確認している。さらに,局部座屈でフランジが面外変形した場合,補強プレートとフランジ板の間に隙間が生じると,箱型補修法では溶接施工が困難になることがある。そこで,補強プレートとフランジ板の溶接を,連続溶接ではなく,部分溶接による方法を提案し,実験・施工計画を立案する。本稿では,試験体の設計と修復施工計画のための予備解析を目的として,有限要素法解析による検討を行う。先行研究で観察された局部座屈性状に基づいて解析モデルを設定し,部分溶接における溶接長さ,間隔を解析変数とし,補修後の剛性・耐力を制御するための溶接条件を求めた。