主催: 日本学術会議 「機械工学委員会,土木工学・建築学委員会合同IUTAM分科会」
共催: 応用物理学会, 化学工学会, 自動車技術会, 地盤工学会, 土木学会, 日本応用数理学会, 日本風工学会, 日本機械学会, 日本気象学会, 日本計算工学会, 日本計算数理工学会, 日本建築学会, 日本原子力学会, 日本航空宇宙学会, 日本混相流学会, 日本地震工学会, 日本数学会, 日本船舶海洋工学会, 日本伝熱学会, 日本物理学会, 日本流体力学会, 農業農村工学会, 力学アカデミー
空間構造の振動制御におけるTuned Mass Damper(TMD)の設計では、装置特性と空間的配置の両方を決定しなくてはならない。このようなシステムの最適設計は、混合整数計画問題として定式化され、大域的最適解を求めることは一般的に困難である。ただし、大域的最適解は実務的には必ずしも必要とされず、性質の良い局所解が求まれば十分なことが多い。本論では、停止規則に順序統計量を利用したPure Random Search(PRS)と、局所探索法を組み合わせることにより、事前に割り当てられた精度を満たすことが確率的に保証された最適化手法を提案する。アーチフレームモデルを対象とし、周波数応答解析におけるピーク応答値を低減するようなTMD設計を数値例として扱う。定点理論に基づく既往の方法と比較し、提案法の有効性を調べる。さらに、空間構造の振動モード制御において、有効なTMD配置の特徴を考慮する。