2017 年 33 巻 p. 29-42
本研究では,『「生きる力」 を養う』 に着目し,多様な状況にある定時制課程に在籍する女子生徒に焦点を当て,彼女らに必要とする 「生きる力」 を養うための体育授業の要素をみつけるとともに,あり方について検討した。
その結果,体育授業において,「体育授業の好き嫌い」 という意識は,「仲間との関わりの重要性」 が大きく関与することが認められた。
「生きる力」 を養う体育授業の妥当性を検討するために,「体育授業の好き嫌い」 のそれぞれの意識について因子分析を行った結果,各意識に特徴的な「生きる力」を養うための体育授業の具体的な要素が浮かび上がった。
さらに,「体育授業の好き嫌い」意識に応じた「生きる力」 を養う体育授業の要素と運動・スポーツ欲求の因果関係より,「体育授業好き」 は,今までに習得してきた技能,学び得た知識や規範などを実際の練習や試合時にどう活用させるのか自分で考えて行動することできる授業,「体育授業嫌い」 は,合意形成を図ることや,問題解決を生徒たちで行うことのできる授業が,「仲間との関わり」 を深めることに大きく働きかけをすることが示された。