日本女子体育連盟学術研究
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即興表現「群像」における自己概念の変容に関する研究
高橋 和子
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2008 年 2008 巻 24 号 p. 27-40

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抄録

本研究は, 短時間に集団で像を創る「群像」の即興表現を, 出会って間もない学生や教員や看護師877名に実践して, 「自己概念の変容」を明らかにするとともに「かかわり創出」のための典型教材としての可能性を探ることを目的にしている。結果として, 「群像」は, 指導経験や対象者に左右されずに, 自己を肯定する度合いが高まる教材, すなわち自己概念が変容する教材であり, この「高まり」は他者との「からだ」(身心) での即興的なコミュニケーションを媒介にして保障されると考えられることから, 「かかわり創出」の典型教材として位置づけられることが示唆できた。またそれを保障するためには, 授業者や受講者の肯定的な態度や言動が重要であるとともに, 「即興性」が豊かに展開される必要があるという知見を得た。

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