目的:看護実習において学生がストレングスモデルを自身の看護に取り入れるプロセスを明らかにする.
方法:ストレングスモデルを適用した実習を行った学生16名を対象に半構造化面接を行った.分析はグラウンデット・セオリー法を用いた.
結果:学生は《ストレングスに着目》していた.そこから様々なプロセスを経て《リスクや問題の解決》あるいは《夢やしたいことに添う》に至っていた.《夢やしたいことに添う》に至るプロセスにおいて【当事者の夢の実現可能性】が中核概念であった.また,学生自身の《ストレングス承認の体験》が【当事者の夢の実現可能性】に向かうプロセスに影響していた.
考察:ストレングス・マッピングシートの活用と教員によるストレングスモデルを土台とした教育的関わりにより“people come first”の当事者理解とリカバリーを促進する医療者を育成できる可能性が示唆された.