抄録
非負の分散共分散行列.Σxをもつp個の変数xに対し,x=u+vであり,uとvは独立にそれぞれ平均0,分散共分散行列Σu,Σvをもつとする.するとΣx=Σu+Σvであり,Σxは非負であるが,Σx-Σ0により計算される.恥にはその保証はない.
しかしuに関する知見を得ようとして.Σuに対し主成分分析を行なうことが,すでにいくつか試みられている.
非負性の保証のない相関行列に対する主成分分析の適用を避けるたあ,xの相関行列から求めた固有値,固有ベクトルのうち,uに関する部分を取りだした。これを,Σuのもつ固有値,固有ベクトルの代りに用いることを提案したものである.
適用例として,イネの遺伝的草型について森島らの行なった研究の結論を,このベクトルを用いてふたたび確認した.