2022 年 87 巻 2 号 p. 161-173
バイブロサイスは陸上地震探査でよく使われる震源であり,スイープの補正や重合は通常自動的にインパルス震源となるように計算される。本研究では,我々はスイープの補正および重合前の震探データを用いて,ノイズ除去処理と地下構造のイメージング方法について検討する。1つ目は交通ノイズを明示的に除去することにより,重合後のデータのS/N比向上させる方法である。交通ノイズは相対的に大きいエネルギーとして計測されることが多く,またバイブロサイスの信号と周波数帯が重なっているため,ノイズとして重合後に残存しやすい。ダイバーシティ重合も効果的であるが,ここでは機械学習を用いた交通ノイズに特化した除去方法を提案する。2つ目の方法は,表層付近の速度構造の推定である。表層付近の構造は,地下イメージングのための標高補正や震源及び受振器の地面とのカップリングに影響を与えるため重要である。しかしながら,バイブロサイスの信号から表層の速度を推定することは難しい。そこで,我々は雑微動を用いた方法を提案する。補正重合前のそれぞれのデータは38秒であり,同じ地点で少なくとも10回は発振している。つまり,380秒の微動データが存在する。それらに地震波干渉法を適用することにより,表面波を抽出し,それを用いて地表付近のS波構造の推定を行う。この手法により,地表50 m以浅の詳細構造を推定した結果を示す。