JARI Research Journal
Online ISSN : 2759-4602
技術資料
Random Cycle Generatorを用いたシャシダイナモメータ上での実路排出ガス評価手法の研究
松岡 正紘伊藤 貴之相馬 誠一羽二生 隆宏
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2020 年 2020 巻 10 号 論文ID: JRJ20201002

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抄録
大気環境保全の観点から,自動車の排出ガス規制は年々厳しいものとなってきている.我が国においては,ディーゼル軽・中量車について,2022年10月よりPortable Emission Measurement Systems (以下,PEMS) の車両搭載を前提とした,路上走行時のディーゼル軽・中量車排出ガスに関する技術基準 (以下,実路排出ガス試験法) 3) が適用される予定であり,実使用環境における排出ガスが評価の対象となる.車両開発においては,様々な実路の交通状況や環境を考慮した設計とすることが,これまで以上に重要となる.  しかしながら,実路での試験は周囲の交通状況や環境に依存するため,開発に必要な評価が常に実施できるとは限らない.また,実路走行試験を行うための車両へのPEMS搭載にも工夫が必要であり,工数増加の一因となっている.これらの課題を解決する効率的な車両開発手段として,実路ではなく利便性の高い実験室にて,様々な交通状況を模擬した実路排出ガス評価手法が求められている. 本研究では,この評価手法の一つとして,様々な交通状況を模擬した実路走行サイクルを生成可能なRandom Cycle Generator (以下,RCG) を開発し,RCGにより生成されたサイクルをシャシダイナモメータ上で走行することで,車両開発にも有用な実路排出ガス評価手法を提案することを目的とした.
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© 2020 一般財団法人日本自動車研究所
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