JARI Research Journal
Online ISSN : 2759-4602
解説
重量車のカーボンニュートラル技術の動向と位置づけ
森田 賢治
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2022 年 2022 巻 10 号 論文ID: JRJ20221001

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抄録
自動車部門のカーボンニュートラル(CN)達成のためには,バッテリ電気自動車(BEV)の導入が選択肢の一つであるが,BEVは航続距離が短い,充電時間が長い,車両重量の増加といった課題があり,特に大型トラックには適用し難い.この課題の解決策としてはバッテリパックのエネルギー密度向上や急速充電の併用あるいは電池交換式の採用が考えられる.また,走行中給電すなわちElectric Road System(ERS)も有望と考えられる.そこで本稿では,まずBEVの走行電気エネルギー確保のための技術を抽出し整理した.次に大型トラックのBEVを対象として,バッテリパックのエネルギー密度が変化した際に,ERSによる車両重量軽減効果やCO2排出率がどう変化するか調べた.さらに,BEV,ERSと水素や合成燃料等他のCN手段について,再生可能エネルギーを由来とした場合のWell to Wheel効率を比較した上で,適する用途をまとめた.
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© 2022 一般財団法人日本自動車研究所
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