2018 年 27 巻 2 号 p. 49-60
本稿では,Matsuda(2012)のゲーミング教材の提案を発展させ,認知主義的な指導を実現するゲーミング教材設計法を考察する.最初に,学習者が習得すべき思考過程をモデル化した「問題解決の縦糸・横糸モデル」を示す.また,認知主義的な指導と行動主義的な指導との違いを明確にするために,アドホック型CAIと知的CAIとの設計の違いを考察し,そこからの類推で,モデルを適切に活かす方法を提案する.さらに,以上の考え方でゲーミング教材を開発し,教育実践研究を行うことを支援するために,大学院の授業科目で行っているゲーミング教材開発の指導方法を述べる.その際,限られた時間の中でより適切な教材の開発を支援するために,教材開発手法を提案し,さらには,その開発手法に即した作業を支援しつつ,開発者の教育実践研究能力を高めるためにe-portfolioシステムを開発し,活用することを提案する.