学生相談研究
Online ISSN : 2758-0067
Print ISSN : 0914-6512
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学生相談カウンセラーのとらえる心理面接の効果と心理的成長
馬渕 麻由子江上 奈美子毛利 眞紀今江 秀和藤岡 大輔髙橋 国法
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2023 年 44 巻 1 号 p. 32-42

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抄録

 学生相談における心理面接の効果を測定する尺度開発の資料とするために、学生相談カウンセラーのとらえる心理面接の効果および大学生の心理的成長についてアンケート調査を実施した。35名から回答を得て自由記述の意味内容について質的分析を行った。心理面接の効果では23の小カテゴリから、13の中カテゴリが生成され、《主訴・症状の変化》《学生生活の変化》《学生個人の変化》《面接場面におけるCl-Co関係の変化》の4つの大カテゴリに大別された。心理的成長についての回答では22の小カテゴリから8つの中カテゴリが生成され、《学生個人の変化》《社会適応》《面接場面での変化》の3つの大カテゴリに大別された。心理面接の効果の指標には、大学生の心理的成長に関する質問で得た回答と同じものが含まれていることから、カウンセラーは心理的成長を面接場面でのクライエントの変化の重要な指標としてとらえていることが示された。本研究ではカウンセラー側からの評価について検討したが、心理的成長など内面的変化は来談学生には自覚しにくいものもあり、心理面接の効果や心理的成長をカウンセラー側から測定することに意義があると考えられた。

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© 2023 一般社団法人 日本学生相談学会
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