2025 年 46 巻 1 号 p. 45-56
本稿では、日本学生相談学会および学生相談関連の全国的な会合を中心に、2024年度における学生相談界の動向を報告し、今後の展望について考察した。2024年度の学生相談界の特徴としては正会員数の入会者数も退会者数も増えており、流動化が大きくなっていること、機関会員は安定して増加していることが挙げられた。また、研修のテーマについては、新型コロナウイルスに関する研修のテーマがほとんど見られなかったこと、学生相談とは何かという、学生相談そのものを問い直す研修テーマが複数見られたことが特徴であった。
今後の展望として、学生相談の支援内容は拡がり、支援方法も対面相談の個別支援だけではなく遠隔相談、アウトリーチ型の支援など多様化し、カウンセラーの雇用形態や学生支援組織も変化する中で、学生相談の問い直しが、学会レベル、所属する組織レベル、カウンセラー個人レベルで今後も行われると考えられる。また、学生相談界における世代継承のテーマは今後も引き続き重要であり、その世代継承における留意点について考察した。