抄録
蘭嶼島には、1948年からプロテスタントの宣教師が布教に訪れ、1954年にはカトリックの布教のため、スイス国籍神父が援助物資(メリケン粉・牛乳)の分配をしながら布教を始めた。多くの住民は、宣教師の話を聞いて、次々と洗礼を受け、現在では島にある5つの集落に、かならず複数の教会があり、住民の大半がクリスチャンになっている。キリスト教が伝わり、半世紀を経て、キリスト教の受容も変化をしている。今回の発表では、まったくキリスト教に触れたことのない人々が、どのような契機で洗礼を受けたのかという点に焦点を絞って報告したい。