トランスナショナルな生活世界と混淆的なアイデンティティの形成

日本人の母親とパキスタン人の父親をもつ若者たちの事例から

抄録

本発表の目的は、パキスタン人の父と日本人女性の母をもつ若者たちを対象にしたインタビュー調査をもとに、彼ら彼女らが生きるトランスナショナルな生活世界のありようとアイデンティティ形成の過程を明らかにすることである。若者たちがトランスナショナルな生活世界における構造的制約のなかで、イスラームを含む複数の要素をつなぎ合わせながら居場所を交渉し、そこから創出していく混淆的な自己像について考察を行いたい。