日本文化人類学会研究大会発表要旨集
Online ISSN : 2189-7964
ISSN-L : 2189-7964
日本文化人類学会第52回研究大会
セッションID: H1-0
会議情報

分科会8  オートエスノグラフィーの 可能性
オートエスノグラフィーの可能性
研究と生活の人類学的往復を通して
*沼崎 一郎
著者情報
会議録・要旨集 フリー

詳細
抄録

本分科会の目的は、研究技法としてだけではなく、生活技法として、特に「多文化」を生きる技法としてのオートエスノグラフィーの可能性を探ることである。オートエスノグラフィーは、語る主体としての自己を顕在化させつつ、主観と客観、自己と他者、パーソナルなものとポリティカルなものの交差する民族誌的状況を描き出すことによって、再帰的/反省的に人類学的な考察をを展開しようとする試みである。それは、いわゆる「『文化を書く』ショック」以後の人類学における「再帰的/反省的転回」の提起する諸問題を、最もラディカルかつパーソナルに受け止めようとする試みの一つである。本分科会では、各発表者が、それぞれの人生と人類学的営為とを往復しつつ、研究技法としてのみならず、生活技法として、とりわけ「多文化」を生きる技法としてのオートエスノグラフィーの可能性を探る。

著者関連情報
© 2018 著作権は日本文化人類学会に帰属します。
前の記事 次の記事
feedback
Top