日本文化人類学会研究大会発表要旨集
Online ISSN : 2189-7964
ISSN-L : 2189-7964
日本文化人類学会第54回研究大会
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分科会1 アニミズムの主体/客体論―人類学と仏教学・比較思想の対話から―
往還存在論の構想
井上円了の「活物」概念に照らしたアニミズムの可能性
*甲田 烈
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p. A03-

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抄録

本発表では、比較思想の方法により、日本の近・現代哲学に着目し、仏教と通底するアニミズムの思想的可能性について考察する。そのさいに参照するのは井上円了(1858-1919)における「活物」の概念である。それは人間もそれを分有する世界そのものの働きを意味し、また生きとしいけるものの往還を意味することから、現代の哲学・人類学におけるアニミズムの再評価と重なるであろう。ここから、「往還存在論」を構想することができる。

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