「倫理的転回」が切り開く視界、およびその危うさとは

道徳／倫理の人類学の興隆を考察する

抄録

本分科会は、とくに2000年代以降から本格化する人類学の「倫理的転回」について、その時代背景と主要な論点とを整理するとともに、道徳／倫理が人間の生と社会生活にとって持ちうる意味を、発表者それぞれの領域と視点において考察するものである。この「転回」が切り開く新しい視野とは何か、また、そこにおける問題設定そのものが孕むあやうさがあるとするならばいかなるものなのかも議論したい。