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フランスとアメリカにおける「人種主義」関連の博物館展示と私たちの課題

抄録

フランスとアメリカの博物館における「人種」および「人種主義」に関わる展示を事例として取り上げつつ、人類学者自身が帰属する社会一般との対話・協働のあり方を検討する。2017年のフランスの人類博物館とアメリカのシカゴ歴史博物館での展示の観察に基づき、両者の共通点と相違点を分析した。いずれも科学的知見を活用し、人種概念と人種主義を否定する姿勢で貫かれており、研究者が果たすべき役割の一例を示していた。