発達障害研究
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福岡市における強度行動障がい者集中支援事業について
森口 哲也
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ジャーナル オープンアクセス

2019 年 41 巻 2 号 p. 125-133

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抄録
福岡市では県内の知的障害者入所施設で起きた虐待事件を機に,福岡市強度行動障がい者支援調査研究会を設置し,強度行動障がい者を特定の施設のみで支援するのではなく,複数の施設等で広く支援するための支援方法等の研究活動を行った.この研究活動の成果として1強度行動障がい者支援研修事業,2強度行動障がい者共同支援事業,3強度行動障がい者集中支援モデル事業(以下,「集中支援モデル事業」という.)が福岡市独自の取組みとして事業化された.特に家庭での対応が困難となった強度行動障がい者を対象とした集中支援モデル事業では,支援拠点を中心に1手厚い人員配置による集中支援と,2集中支援終了後の移行支援の取組みが特徴的である.本稿では,福岡市における強度行動障がい者支援の取組みを報告するとともに,特に集中支援モデル事 業の取組みに焦点を当て,当該事業から見えてきた強度行動障がい者支援の現状と課題について述べる.
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© 2019 日本発達障害学会
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