抄録
本研究は,多様なニーズを有する児童が多い学級に対して,管理職を含むチームで階層的なアプローチを取り入れた少人数指導を行い,その効果と連携の在り方について検討した.算数の少人数指導において,不適切行動のタイプ別に 3 つのグループを編成し,管理職を含む指導者を集めて担当者会議を開いた.担任のニーズと管理職のニーズを融合した共通目標を確認する際,スクールワイド PBS のアプローチを用いて,低コストで達成できる望ましい授業参加行動を強化することにした.その結果,一斉指導に戻しても児童の不適切行動が減り,担任の賞賛が増えた.さらに,二次支援の必要な児童が絞られ,校内で支援体制が組まれることになった.以上のことから,スクールワイド PBS のアプローチは,教科指導においても活用できることが示された.