抄録
スクールワイド PBIS は,PBIS に公衆衛生モデルを融合させ,その支援システムを 3 層構造で設計し,米国を中心に普及してきた.一方,学校における子どもへの支援は,従来から家庭や地域との連携の必要性が指摘されている.そこで,スクールワイド PBIS における家庭や地域とのパートナーシップのあり方に関する課題について,先行研究を概観した.スクールワイド PBIS では,3 次予防における家庭との連携についてはより実施されているものの,1 次予防やシステム全体における家庭との連携については未だ蓄積が少ない.さらに,多様な子どもをインクルージョンし,QOL を高めるためには地域との連携が有効そうであるが,その影響についてのデータは不足している状態である.今後は,スクールワイド PBIS における家庭や地域とのパートナシップのあり方とそれに関連する行動変容のデータを収集し,検討する必要がある.